Mimic what one says(5)


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 警官と弁護士、父親は仲が良かったと思う。というのも、俺に酷いことをする時は三人一緒、もしくは警官と弁護士という二人セットが多かったからである。加虐趣味だ。殴る蹴るというだけでなく、いきなりアルコールを飲まされて吐いたこともあった。特に警察官は酒癖が悪く、酔っている時にはタバコを押し付けてきたりもする。弁護士はいつも反応がなくなった俺を見て首を絞めるのが好きなようだった。二人はいつも楽しそうにあるいはうっとりした症状を浮かべて俺を見るのだ。
 白く濁ったアルコールを俺に無理やり飲ませた警官はいう。
「俺のアルコールはうまいだろ? すぐに気持ちよくなる」
 俺の首をしめながら、どこかうっとりした症状で弁護士はいう。
「首を絞められるのは気持ちいいだろう?」


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 残った奴らは同じ場所に呼び出す。秘密を知っていると脅して。同じように呼び出されたという体にしている俺をすぐにアイツらは誰か理解したらしかった。自分たちがしたことを忘れて、ベタベタと俺を触ってくる。俺は呼び出されたのだと怯えて見せた。普通の家庭を持つという設定の俺は、男に抱かれた秘密を見せるのが怖いのだと、前科があるとわかるのが怖いのだと。それを聞いて、彼らは気持ち悪い笑みを浮かべるだけだ。

 二人目と三人目は警察官と弁護士だった。警察官と弁護士を殺し、その次に医者を殺しておかないと彼らは捜査をする。いくら陸の孤島となっていても、油断はならない。
 警察官には汚職がバレたから。弁護士には不法な取り引きがバレたから。そんなゴシップ記事を握らせて殺す。かたや、シロップやヨーグルトを大量に入れた燃料アルコールを飲ませ、かたやドアノブに首をつったように見せかけて。
 警官は酒を飲む前に必ず吐き気止めをのむとは父親から聞いていた。海外の有名な酒だと偽れば彼はそれを信じて自ら飲み、あっけなく死んだ。弁護士は睡眠薬で意識朦朧とさせてからトリックを施した扉に吊した。父親だか警官だかは知らないが、弁護士の部屋のドアノブをガチャガチャと鳴らすのは間違いないだろう。その時にトリックは発動し首が絞まるというわけだ。目が覚めたとしても、暴れれば暴れるほど首が絞まるのだから安心だ。高遠遙一に俺が不安を告げれば、彼は俺の不安を考慮してそういうふうに作ってくれたのである。二人とも自分が好きなことで気持ちよく死ぬのだから、俺に感謝してほしいくらいだ。
 俺のアリバイは医者が証明してくれることだろう。だって、首を絞めるのは警官か父親、もしくは弁護士である。俺は医者と飯を作っていた、彼に媚びるように。それだけだ。やってこない弁護士が先に見つかり、次に警官が酒を飲んで倒れているのが見つかった。警察や救急車両が来られない今医者は計画通りに行動し、弁護士や警官は殺されたのか自殺なのかわからないと俺に告げた。高遠遙一のいうとおり俺は怯える子羊を演じた。医者は俺を庇い、父親を孤立させる。父親は怒り狂ったように部屋を出た。そのあと、医者は二人の遺体を保管が効きそうなセラーへ運ぶ。医者は二人を軽蔑したように見下ろしていた。
 高遠遙一の計画通りの言動だ。こうも計画通りに動くなんて、あの人は本当は人間ではないのではないだろうか。それか、俺たちが彼の描いた推理小説の登場人物か。
 ――地獄の使い。言うなれば悪魔か。いや、それよりはずっと神聖さすらも感じるような人だ。