ならば次は俺が貰ってやろうと、幼なじみは笑った。私がどんな女か知ってるくせにと言うと、知っているからこそだと返ってきた。
「今までの君の夫の誰よりも君を知っているからこそ、君の夫になりたいんだ」
その女の結婚相手は、必ず短命な男。それを承知の上で私を妻にすると言うのなら、あなたはただの死にたがりじゃないか。
煉獄杏寿郎に泣かされたのは初めてだった。いつだって私を守ってくれた男に、こんなことで泣かされるとは。抱きしめられると、お日さまの匂いがした。なんて温かい人。愛なんて一言も口にしなかったけれど、胸の奥がきゅうっとなって苦しい。
「半年、待って」
「む」
その間に、ちゃんと気持ちに区切りをつけるから。もしそれより前に私があなたを心の底から好きになることがあったら。その時は、私から結婚の話を持ち出すから。それでどうかと言うと、良いだろうと彼は頷いた。
私と結婚したせいであなたが死ぬことが怖い。待たせることになっても、その時もまだ私を愛してくれると言うのなら。