それいけ頑張れ飯田くん!(遅刻)


「え、えらい目におうたわ...」

今日は厄日なのかもしれない...。朝から敵の襲撃に巻き込まれた挙句、ヒーロー(応援)が遅れていると聞いていてもたってもいられず近くにあった棒を使って元々いたヒーローと共闘してなんとか倒したと思ったら今度は事情聴取やらなんやらで午前の授業は出られなくなってしまった。辛い。相澤先生に連絡すると午前は学級委員決めだと聞いた。私自身やりたいわけでもないしやりたい人にお願いしたいというと、先生は了承の旨と気をつけて来いと仰っていた。一体誰がなったんだろうか?飯田くんかももちゃんあたりかな?ももちゃんは講評が凄かったし、飯田くんはみんなまとめてくれそうな真面目で委員長きしつだしなぁ。そんなことを考えながら歩いていると校門にたくさんの人が群がっているのが見えた。なんだか騒がしいしどうしたんだろうか。というかあれじゃ中に入れないや。どうしよう。頭を捻らせ校門を見ながらうろうろしていたせいか人と勢いよくぶつかってしまった。

「あ?」
「ぶっ」

反動でこけてしまった私は謝ろうと相手の顔を見上げ目を見た瞬間何とも言い難い得体の知れないモノを感じた。じっと見つめ合うこと数秒(私にとってはもっと長い時間に感じたけれども)その人はニコリと笑って手を差し出してきた。その時にはもうその目への恐怖は薄れていたけれどもそれでもさっきの感覚は忘れそうになかった。

「ごめんね。大丈夫だった?」
「あっ、はい!こちらこそちゃんと前を見ていなくてぶつかってしまってごめんなさい!」
「いいよいいよ立てる?手を貸すよ?」
「だ、大丈夫です!そこまでご迷惑をおかけできません。」

せっかく気を遣ってくださったのだけれどもまだ少し怖くてその手を断り自力で立ち上がった。そっか、と言い手を下ろした男の人の顔をちゃんと見えなかった。もう一度頭を下げ謝り、いつの間にか捌けていた校門に向かって逃げるように走った。何故か校門にいた相澤先生に会い、A組の皆に今朝倒した敵のことを話したり午後からの授業で飯田くんとももちゃんが委員長と副委員長になったことを祝福している内にさっきの男の人のことは忘れていた。



「あーあ、残念。」

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