俺の恋人が上の日1


!リバ話です。降谷さんがいつも以上にひんひん言っています。お気をつけて。

「降谷さん、相談があるんだが...。」
「相談?なんでしょうか?」
「えっと、その、」

珍しいことにナナシさんの方からお願い事があると言われてなんだろうかと話を聞いている最中なのだが、ナナシさんがそわそわもじもじと少し顔を赤らめるものだからこれは期待してしまうというもの。きっと夜のお誘いかその類のことなんだろうな、と内心そわそわしながらナナシさんが意を決したように口を開いた。

「インポが治ったので、その、折角だから私も上をやってみたいんだ。」
「!?」

予想の斜め上の提案に驚いて椅子からずり落ちそうになった。上って、その、いれるほうだよな?吃驚した...いや、別に嫌なわけではなくとにかく急にだったから吃驚した。俺のうろたえる反応が拒否だと受け取ったらしいナナシさんは慌てたようにすぐさま撤回して謝ってくるものだから、俺は咄嗟にそれを止めて笑顔でサムズアップした。

***

「よいしょっと、」
「だ、大丈夫ですか?重かったでしょうに...。」
「いや?そりゃあ降谷さんも鍛えているから軽いとは言えないが重いとは思わなかったよ。それに一度でいいから恋人をお姫様だっこしてみたかったんだ!」
「そう、ですか...。」

俺を抱く許可を貰ったナナシさんはそれはもう嬉しそうにわくわくしてますと言わんばかりの笑顔で俺をひょいと横抱きにして寝室に向かった。器用に寝室のドアを開けて俺をベッドにゆっくりと降ろすとそのままナナシさんもベッドに乗り上げてきて優しい手つきで撫でてくるものだからいつもと違うのも相まってさっきから胸の奥がきゅんきゅんしっぱなしである。撫でていた手が頬に降りてきてくいっと上を向かされそのままナナシさんの顔が近づいてくるから受け入れる為に目を閉じる。何度か軽い音を立てながら唇を食まれ、それだけでは物足りないとナナシさんのシャツをくいっと握ればおずおずと舌が入ってくる。遠慮がちな彼の舌に絡ませて招き入れると段々緊張が解けてきたのか大胆に動くようになった。舌裏を撫であげられ軽く吸われて甘噛みなんてされて不覚にも体を跳ねさせてしまった。..いつもやられていることをしてるなナナシさん。最後にぢゅっと吸われて唇を離されれば股間がずくんと重くなるのはしょうがないと思う。

「ん、ぅ、ちゅ、」
「ふ、はぁ、降谷さん、ちゅ、ん、」
「はぁ、ナナシさん、」
「跡、いいかな?」
「っ...ええ、お願いします、」

つつ、と唇を俺の体に這わしたナナシさんは胸の上辺りに吸いついた。ちくりとした痛みを感じて口を離した彼をみると満足そうにそこを撫でていて何故だか物凄く恥ずかしくなった。あと股間が物凄く辛い。今すぐにでもナナシさんを押し倒して入れてしまいたいが今日は俺が下をすると言った手前それはできない。もんもんと辛さを我慢しているとその状態に気付いたのかナナシさんがふふ、と笑ってテントを張っているズボンの上からするりと触ってくるものだから気を抜いたら出そうになる。なんだこれ...。

「降谷さんもう凄いことになってる。」
「っ...」
「脱がせるね。」

ズボンと下着をそろりと脱がせられそれらについていた先走りも糸をひいて物凄く恥ずかしくなって目をそらしてしまう。そんな俺を見てナナシさんは耳元でもうとろとろじゃあないか、と軽く笑いながら触ってくるものだから頭の中がぐちゃぐちゃになりそうだった。

「はは、こんなに硬くして...ごめんねお待たせ触るよ。」
「っ、ふ、ぁ、」
「私の手の中でびくびくして...嗚呼、可愛い。」
「ぐ、ぅ、ん、んん、」
「嗚呼、こらこら唇噛んじゃだめだ。ほら、あーんして?そうそう、ほら噛むなら私の指を噛むんだ。そう、良い子だね。」
「ふぁ、ふ、、ぅ、」

俺のモノを握りくちくちと先走りと一緒に擦りあげられ声を出さないように唇を噛みしめて我慢していると見かねたらしいナナシさんが俺の口に指を入れてきたから咄嗟に噛まないように舌を這わす。咥内をぬるりとやさしく撫でられて気持ち良さに頭がふわふわしてくる。夢中で吸いつき舐めているとじわじわと腰から上がっていた快感が急に頭のてっぺんまで駆け上がってきて腰ががくがくと揺れた。イったのだと理解するまで時間がかかり体を跳ねさせながらぼーっとしていると頭を撫でられた。心地の良さにその手にすりよれば今度は額にキスを落とされて胸の奥がきゅんと痛くなる。

「よしよし、大丈夫?」
「はぁ...はぁ、い、大丈夫ですよ。なんかいつもと違う感じでびっくりしましたけど...。」
「ふふ、降谷さん可愛かったですけどね。」
「...恥ずかしい。」

俺の頭を撫でながらにこにこ笑っていたナナシさんは、さて、と言いながらベッドの端に行き収納ケースを開けている。嗚呼ついに抱かれるのか、と生唾を飲み、自分でもよく分からない熱の籠った目でその背中を見つめていた。