俺の恋人が上の日2


「降谷さん、大丈夫かい?痛いとかはない?」
「ん、んぅ、だいじょ、ぶ、」
「良かった...指増やすよ?痛いとかあったら言っておくれ。」

ナナシさんの指は俺の反応を見て弱いところを的確に弄ってくるものだから声を抑えられずに自分のものとは思えない声をひっきりなしにあげてしまい、それが部屋に響き渡り俺の耳に戻って脳内をぐちゃぐちゃにかき回す。自分でもこんなに感じるとは思っていなくて驚いている。前にナナシさんの前立腺マッサージが失敗に終わった時俺が下になるべきか、と自分でやったことがあるがあまり気持ちの良いものだとは思えなかった...。なのにナナシさんに触られるだけでこんなに気持ちの良いモノだとは思わなかった。制御できない気持ち良さにのまれるような少し怖いような、ナナシさんはいつもこんな気持ちだったのだろうか?

「んぅ、ふ、ふっ、」
「気持ちいい?ここ?」
「ぁっ!や、そこ、やだ、だめです、」
「嗚呼、ここだね?一回イっとこうか?」
「や、やだ、ナナシさん、だめ、そこ、や、っぁ!」

なんとも言えない痺れが腰の方からぞぞぞ、と這い上がってきて脳内でぱちぱちと火花を散らした。未知の感覚と制御できない快楽に飲まれて涙が出てきてしまう。俺の泣き顔に吃驚したのか慌てて涙を拭い心配してくるナナシさんに大丈夫だと何度も縦に首を振る。

「降谷さん、無理しなくていいんだよ?ここで止めておこう。ね?」
「いや、大丈夫です。大丈夫。」
「...降谷さん、駄目だ。一気にしてしまってごめんよ。風呂入ろうか、洗ってあげる。」
「っナナシさん!」
「...」
「俺は大丈夫。初めての感覚で戸惑っていただけです。」
「でも、」
「ナナシさん、俺は貴方に抱かれたい。」

ベッドから立ち上がり俺を抱き上げようとしているナナシさんのシャツの裾を掴んでお願い(ナナシさん曰く私キラーおねだりスマイル)をすると彼は、はぁ...と困った笑顔を浮かべながら溜息を吐きベッドに座りなおした。そのまま俺の頭をゆっくりと撫でてくる。

「分かった。続けよう。でも、痛かったり気持ちが悪い時はすぐに言うこと。分かった?」
「はい。ありがとうございます...。」
「...こっちこそ私の我儘を聞いてくれてありがとうね。」

にこりと俺に微笑んで頭を撫でていた手がするりと顎まで降りてきてくいっと掴んできた。そのまま顔が近づいてきたから目を瞑ると唇を食まれる。そのまま押し倒され覆いかぶされる。嗚呼、今度こそナナシさんに抱かれるのだと自覚するとさっきの痺れがまた腰から上がってきて脳みそが解けそうになっていた。軽いリップ音をたてながら唇を離すと自分のを擦りつけて、いいかい?と聞いてくるナナシさんに了承代わりに抱きついて来る衝撃に備えて目を閉じた。



...んん?んんん?いくら待っても尻に衝撃が来ず、不思議に思って目を開けると目の前には眠そうに目を擦りどうした?と聞いてくるナナシさん。そんな彼をぎゅうっと抱きしめている俺。は?

「んん、おはよう降谷さん。凄い力だな。」
「???」
「はは、寝ぼけてるのかい?朝だよ。」
「...?」
「ど、どうしたんだ。力が、その、」
「ゆ、め?」
「あああっ降谷さん痛い痛いいたい!それになんか当たってる!」
「...」
「あ、ちょっと、どこ触ってるんだっ、ひ、」

この後滅茶苦茶セックスした。