朝の病

pipipi...

甲高く鳴る目覚ましを止めて起きあがる。ぼーっとした頭を覚醒させるために背伸びをしながら洗面所に向かい顔を洗って歯磨きもする。あくびをしながらキッチンに入りオレンジジュースを淹れながらパンをトースターにセット。TVのリモコンを探し電源をいれてニュースを選ぶ。あーまた爆発した異界人がいるのか。通行止めになってるから回り道しなきゃ。ニュースを見ながらメールをチェックする。今日はあそこにいるのか...回収していかないと...。チンッという音が聞こえてトースターからパンを取り出しがぶりと一口、二口、三口...。オレンジジュースとパンを食べ終わり食器をシンクの中に放りこんでスーツに着替える。軽くメイクを施し髪も一つ括りにしてよし、と気合いをいれ、バッグを引っ掴んで家を出る。階段で大家さんとすれ違い、今日も一日頑張って!と言う彼女にサムズアップをして地面を蹴った。色んな人が入り乱れる大通りを走り抜けて路地裏に入る。少し進むとメールに書かれていた住所のアパートが目に入り玄関ホールに足を踏み込みそのままの勢いで3階まで駆けあがり307まで進む。呼び出しベルを一応押してからいつも鍵などかかっていないドアを開ける。ふわりと香る女性物の香水と独特なにおいに胸の奥がきゅっと痛むのに気付かないふりをして中に進むとベッドの上でグロッキーになっている銀髪がいた。女の人はもう出掛けているみたい。

「おはよう、プレイボーイさん。ほらこれ飲んでね。」
「ああ、」

溜息を一つついて二日酔い用の薬と水を渡す。散らばっているザップの服を拾い上げて投げる。あーあ上着くしゃくしゃじゃないの。手アイロンをしてできるだけ皺を取る。異界特製の薬を飲んだザップはすっかり元気になってパンツを履いている。そんな彼にジャケットも投げ渡し時計を確認してもだもだしているザップを急かす。

「ザップ急いで。今日は回り道しなくちゃいけないから。」
「ああん?なんでだよ。」
「爆発しちゃった異界人のせいで通行止めなの。」
「アー、」
「ほら、早く早く。」

未だにもそもそ動くザップの背中を押して部屋をでる。愛人さんから受け取っていた鍵を閉めて郵便受けにいれるザップを横目にランブレッタに向かう。エンジンかけとけ、と鍵を投げられたのでキャッチして鍵をまわす。そのまま後部座席に座り、運転席に座ったザップの腰に手を置く。するとザップが私の腕を掴んで自分のお腹にまわさせた。驚いて心臓が口から出そうになった。

「時間ねぇーんだろ、かっ飛ばすからしっかり掴まってろよ。」
「あ、うん。」

返事した瞬間走り出す。どっから行きゃあいいんだ!と言うザップに道案内しながらライブラに着くまでにこの火照った顔をなんとかしないと...といつも以上に顔に風を当てていた。