その天上に、気づいてはいけない――
プロローグ
古い歴史と陰惨な過去を持つ地域「ナギャダ」。
海と山脈に挟まれた平地。故に外部との交流は少なく、特徴的な血筋が色濃く残っている。
「イル・メ・トーラ」とはその呼び名であり、敬意と畏怖と暴力の対象でもあった。
曰く、怪異的な力を持ち、姿を変え、人を喰らい、定命を越えると――。
またこの地域には、得体の知れない存在があった。
神とも悪魔ともされる彼らは、信仰の一つ一つとして名を残す。
イル・メ・トーラは特に、彼らに対する信仰が厚かった。
そんなナギャダには、外から「化け物」とされる人々が、迫害から逃れるようにやって来る。
彼らは言う「ここは楽園である」と。
果して本当にそうであるのか。疑問に思う者は少なかった。
- 主人公
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- 性別不明|20歳以上|私 「イル・メ・トーラ」を知らず、その怪異的力を恐れられ故郷を追われる。風の噂を頼りにナギャダへやってきた。 違う者であろう「黒い霧」に見込まれるほど、潜在的な力はある。それをどう使うかは本人次第ではあるが…。
勘が鋭い。やや怒りやすいが、頼まれ事は断れない性質。- フィリマーリス
- 女性|20〜25歳|私
ナギャダの宿場街、宿屋「フェリシダーテ」の娘。元保安結社員。異形:タルダ・ウに変身できる。
良い宿だが叡者タルダ・ウが居座るせいで客足が遠のいた、と彼女は嘆く。今は外から来た主人公を気にかけている。
社交的で世話焼き。思い込みやすい。
- クォコズ
- 男性|40〜50歳|俺
フィリマーリスの宿に何かと付けて入り浸るスリ師。
知識も豊富で、色々教えてくれる。その分見返りを要求してくるが、あまり根性はない。 相手が強気に出ると尻尾を巻いてしまう。「叡者」はタルダ・ウのみ認識できている。
意外にも面倒見が良く、調子に乗りやすい。
- コンスタンティン
- 男性|25〜35歳|俺
主に地下街で商売をしている。稀に宿場街へ仕入れの為にもおもむく。
ほとんどは工業区と取引を行い、質の良い道具や消耗品、珍品など取り扱う。「違う者」を見ることができない。
主人公達相手に商売をするために、のちフィリマーリスの宿へ居座るようになる。
交渉上手であり、やや図々しい。
- ウィルソン
- 男性|40〜50|俺
「異形狩りの一派」の現頭目。両手に鉄爪がある従者:煤けた双鉄騎士に変身する。
イル・メ・トーラの「異形」に関しては冷酷非道で、情け容赦ない。
既婚者で娘もいたが「異形」に家族を奪われ、その復讐に走る。
直情的で口下手ではあるが、状況把握力・観察眼がある。背が低いのを気にしている。
- ジョージ
- 男性|25〜30|俺
やることに適当さが目立つ男性。従者:雷撃の弓兵に変身する。
一派に加わったのは気まぐれで、まれに姿を消している。
ウィルソンと組んでいるが、当人の飄々さから反りが全く合っていない。 そのわりにはウィルソンの考えや行動に配慮を示す。
両親は亡くなっており、弟が一人いる。
世辞が上手く仲間思いだが、飽きやすい。
- エフモント
- 男性|40〜50|私
現ミルユリル教会長。商業家。異形:コワ・ケイナに変身する。
同志思いではあるが、差別意識が非常に強く高圧的で自尊心も高い。
特に徒人や地下街の住人に対しては「出来損ない」「汚物」「腐った血の人形」と嘲笑する。
当人が恐ろしく強い為に、その発言を撤回させるのは至難の業。 「女王」の意思に対して忠実・堅実であり、全てを実行に移す。
- 順次更新予定
- 性別不明|20歳以上|私 「イル・メ・トーラ」を知らず、その怪異的力を恐れられ故郷を追われる。風の噂を頼りにナギャダへやってきた。 違う者であろう「黒い霧」に見込まれるほど、潜在的な力はある。それをどう使うかは本人次第ではあるが…。