Sucreve
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▽2022/03/26(Sat)
無題
放置された夢主が転生するのとか。

翡翠軸で病んでる▲さんに閉じ込められてたけど▲さんがish帰ってそのまま放置された夢主が何とか逃げ出してどうにか幸せに一生を終えたかと思うとishに転生して薄ぼんやりした前世の記憶と共に生きてたらある日駅で「出てはいけませんと申しました」って黒い人に言われるとか。
っていうのを書こうとして何か上手く書ける気がしないのでやめた。
とりあえず『赤い糸は小指に結ばれているなんて言ったのは誰だ。魂に雁字搦めじゃないか。』で終わるつもりだけあった。書けたら書きたい気持ちだけは残ってる。



↓書くだけ書いてはみた。


赤い糸


私にはぼんやりとだが前世の記憶がある。今よりずっと昔の時代を、どこだかの地方で暮らしていた。
そこで私は監禁されていた。雪山の小さな小屋に。
私を監禁していたのは男の人で、私のことが好きだと頻りに言っていた。それがいきすぎた結果、監禁である。
あまり詳しい事は覚えていないが彼が狂っていたのは覚えている。よく一晩中愛を囁かれてこっちまで狂うかと思った。運命がどうの、赤い糸がどうの。赤い糸は小指に繋がっているのだからこの小指をわたくしにくださいましなんて言い出したこともあった。何でそんな発想になったのかは全くわからない。切ったら糸は解けてしまうのではないだろうか。勿論面倒な事になりそうだったからそれは口にしなかったが。
そんな彼はある日急に姿を消した。てっきり出掛けているだけなのだろうと思ったが夜になってもまた朝が来ても帰って来なかった。
何とか小屋を逃げ出して集落に戻った私はその後どうにか普通の暮らしに戻った。そうして一生を終えて、また生を受けた。
生まれたのはイッシュという地方。あの時代よりもずっとずっと未来だった。前世のことを時折思い出しながら、それでも過去は過去だと割り切って生きてきた。
今世では普通の恋人も出来た。優しい人である。間違っても私を監禁なんてしないような人だ。
今日はその優しい彼氏とお出かけだ。何でもライモンシティに行きたいのだとか。バトルに特化した施設があるらしい。バトルが苦手な私はあまり興味が無かったが、「一緒に行こうよ」と誘われてしまっては断れない。
一応はデートだよねと精一杯お洒落して、彼との待ち合わせ場所に向かった。

  ◆

バトルサブウェイは大きかったし人が多かった。皆バトル好きなんだな。
彼とはぐれないように気をつけないと、と思ったのにすぐにはぐれてしまった。人波に流されてしまった私が悪いのだけど。
一旦避難、と人のいない方へ進んで行くと一般人が入っていいのかどうか微妙な場所に来てしまった。
とはいえここなら邪魔にならないからいいか、と彼にライブキャスターで連絡を取ろうとしたら名前を呼ばれた。彼の声ではなかったけれどどこかで聞いたことのある声だった。
反射的に顔を上げる。そこに立っていたのは黒い人だった。
薄ぼんやりとしていた前世の記憶が一気に蘇る。ヒスイ地方、純白の凍土、シンジュ団、キャプテン、……ノボリ。私を監禁していた張本人。
一気に冷や汗が噴き出して頭が真っ白になる。逃げなきゃ、と本能的に駆け出そうとしたが出来なかった。彼の手が私の腕を掴んでいた。
「……小屋を出てはいけませんと申し上げた筈ですが」
この人は何を言っているんだ。だってあれは前世の話で、もう今は関係無くて。しかし彼の姿を見て理解する。彼の格好は当時と変わらない。強いて言うならあの時のようにぼろぼろではないくらいだ。…………ああ、あの日々は彼にとって前世でも何でもないんだ。
「長らく帰れなかった事については謝罪致します。ですが、約束を破ったのはあなたさまでございます」
「……っ!」
誰か、と助けを呼ぶ前に彼の手が私の意識を奪う。崩れる身体を彼の腕がしっかりと抱き留めた。
「……ああ、やはりわたくしたちは赤い糸で繋がっているのですね」
うっとりと言いながら彼は私の小指に唇を落とす。
赤い糸は小指に結ばれているなんて言ったのは誰だ。魂に雁字搦めじゃないか。


end.


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