ss:君は顔ファン(ミスティ?)



「なまえ、恋人である私の好きなところを10個挙げてみたまえ」
先に「はあ?」と言ったのは彼女の兄であるアフロディーテだった。
「ふざけているのか?」
「お言葉ですがアフロディーテ様、私は少しもふざけてなどはいません」
「そうか、貴様の頭がどうかしているのは生まれつきなのだな。ならばこの手で葬ってやる」
なまえは「まあまあまあまあ」と間に入る。
「お兄様、ミスティの性格は今に始まったことじゃないから安心して」
「不安しかないのだが」
「アフロディーテ様。私は彼女の愛しいところを100は言えます」
「その心意気や良し。だがそれとこれとは話が別だナルシストめ」
するとミスティは、
「アフロディーテ様になじられてしまった・・・ああ・・・」
と恍惚とした表情で頬を赤らめる。
「この・・・ッ!ぶちのめすぞ!」
彼らのやりとりを眺めていたシュラは「なあ、もう帰ってもいいか」と口にした。
「いいわけあるか!お前がいなくなったら私がこのアホンダラの肋骨をすべてぶち折った時に誰が止められるというのだ!」
「すべてぶち折ったのなら俺はいらんだろ・・・」
さあなまえ、とミスティは優しくうながす。
「まずね・・・顔」
「だろうな、それから?」
「優しいところ」
「ほう」
「目、鼻、口・・・」
シュラが「待て」と止めに入る。
「ミスティお前それでいいのか?」
「?何がでしょうか?」
「何が・・・・・・?え?俺がおかしいのか?」
「知らん、私にもさっぱり分からん」
アフロディーテはとっくに匙を投げたようだった。
「髪、肌、骨格・・・えーと今いくつだったかな」
「8個だ」
「なあもう帰っていいか」
「好きにしろ・・・」


- 29 -