映画感想ログ


クリスティ

★★★★

〔あらすじ〕
感謝祭を翌日に控え、大学はみな休暇となる為に浮かれている中、浮かない顔をしている女子学生が一人。
ジャスティンは奨学金で大学に通う貧乏学生。
空いた時間はレストランの洗い場でアルバイトをしてお金を稼いでいる。
休暇のために跳ね上がった飛行機代が払えずに、ジャスティンは同室のニコル(こちらは親が仕事なので帰らないだけ)と共に寮に居残ることになっていた。

彼氏のアーロンは自宅にジャスティンを招くが、ジャスティンの母はこれまで働いたことのない人でジャスティンと会うと「皿洗いの勉強は捗ってる?」などと嫌味を言う人。
嫌われているのもあって行かないというジャスティンは、アーロンにも行って欲しくないと言うがアーロンは「帰らないと面倒」と言って帰ってしまう。
去り際、ジャスティンに「愛してる」と言わせようとICレコーダーを取り出し録音を始めるが、録音されたのはアーロンの言葉だけでジャスティンは何も言わずにレコーダーを切ってしまった。

ロビーで自動販売機からお菓子を買っていると最近起きた「女子大生殺害事件」についてテレビで報じられていたが犯人は未だ不明のようである。
部屋に戻るとニコルが帰宅の準備をしていて、電話中。
電話を終えたニコルが言うには急遽父の仕事の休みが取れて家族が揃うため、これから旅行に行くことになってしまい迎えの車が来るとのこと。
ニコルがいなくなればジャスティンは一人で残ることになるのだが、それもやむなしとジャスティンは快く送り出そうとする。
ニコルはジャスティンも来るようにと勧めるが、ジャスティンは断った。
それならば、とニコルは自身の車をジャスティンに貸し出す。
遠慮するジャスティンだったが「キャンバスを出てリフレッシュするように」と勧められ、ありがたく借りることに。

寮に一人残ったジャスティンは、早朝ランニングを行なったり廊下でスケボーに乗ったり、バッティングをしたり、踊ったり、寮のプールで泳いだりと自由に過ごしていた。
ある晩、ジャスティンはアイスを買いに車で外出。
警備の男性に声を掛け、欲しいものを尋ねるも遠慮されるが「一緒に楽しみましょう」と言って、結果、炭酸飲料とパンプキンパイをリクエストされる。
門番の男性にも声を掛けると「あと1時間で閉門だ」と言われるが「20分で帰る」と言い、キャンバスの外へ。

近くの商店に着き、頼まれた物やアイスを手にしていると、斜め後ろの棚から雑誌が落ちる後が。
見ているとそこにいる人物は次から次に雑誌を床に落としていく。
不審に思いながら、その棚の裏で別の商品を見ていたが、カゴを使っていなかったため取りこぼしてしまう。
すると先程まで雑誌を落としていた、フードを被った女が拾ってくれた。
お礼を言うと「いい車ね」と言われる。
黙っていると不意に女の手が伸びて髪を触ろうとしたためジャスティンは慌てて避けた。
「いい髪」と言う女を無視してジャスティンはレジへ。
「大学生か?」と問われ「そう」と答えて会計をしていると女がジャスティンの後ろへ。
店主は「何も買わないなら出て行ってくれ」と退店を促したが「このサングラスはいくら?」と掛けていたサングラスの値段を聞いた。
店のものを勝手に掛けていたらしい。
「名札通りだ」とか返すと「まけてよ」と女は言い出し、ジャスティンは見兼ねて「私が払うわ」と言う。
すると女は静かに怒りだし「施しは受けない」「見つけたわ、クリスティ」と言い残し、金を置いて去って行った。

店を出たジャスティン。
すると真正面にいた車のライトが点き、暫くジャスティンを照らした後、走り去った。
ジャスティンはニコルの車に乗り、帰路へ。
車を走らせていると街の真ん中に停止している車が。
クラクションを鳴らすと後部座席に先程の女の姿。
女は後部座席の窓に「K」と、書き始めた為、ジャスティンは追い越して寮に戻った。
警備の男性に店で絡まれたことを告げると尾けられていないかを聞かれる。
尾けられてはいないと思うと答えたが、警備の男性は念のため門番の男に「周囲に気を付けろ」と警告する。
不安になったジャスティンはアーロンに電話を掛け、ニコルが帰ったことを告げる。
慌てたアーロンは寮に戻ると言い、2時間で着くと言ったがジャスティンはそれを断った。

ジャスティンはいつの間にか眠ってしまっていた。
寮の中に誰かの気配を感じたジャスティンは警備の男性かと思い、気配を追い始める。
自身の部屋にたどり着いたジャスティンだったが、いつの間にかノートパソコンが起動していて、女性が追い掛けられている動画が流れている。
慌ててそれを止め、外部に連絡を取ろうとネットワークに接続を試みるが繋がらない。
そのとき、外を歩く警備の男性を見つける。
窓を叩いて声をかけるが、外は大雨で気付いて貰えなかった。
振り向くとドアに先程のフードの女が立っていた。
手にはカッターナイフ。
「狩りの始まりだ」と女が言ったのと同時に脇を抜けて外への扉にたどり着くがそこは開かなくなっており、他の人の気配を感じたのでジャスティンは身を潜めた。
ちょうど警備の男性が戻って来たが、扉が開かないために入れない。
ジャスティンに逃げろと言うが彼は傍から現れた仮面の男に撲殺されてしまった。

ジャスティンと謎の集団の鬼ごっこが始まった。




ジャスティンはなかなかに賢いので上手く物を使って鬼を躱していきます。
奨学金のために勤勉な設定がここで生きてくる。
途中までは助けを求めて逃げ惑うジャスティンですが、このお話の本番はアーロンが来てから。


寮内を逃げ回り、メンテナンス室に辿り着いたジャスティン。
門番の男性はすでに殺されていて、他に頼れるのはこよメンテナンス室の男性のみ。
事情を説明し、電話を取るもすでに電話線を切られている。
ならばと携帯電話を探すが見当たらない。

メンテナンス室の男性が飼っている犬が外に向かって吠えだして、ただならぬ状況だと判断した男性はショットガンを取り出し扉から出て相手を脅すが、その隙に犬が外へ出ていく。
外は霧で向こうは見えない。
犬の悲鳴がして、男性は部屋に戻ってくるが、向こうに集団や一人を見て扉を開けて出たところを集団の別の一人に捕まり殺されてしまう。

ジャスティンは携帯電話を探し出し、部屋から脱出。
すると警察から電話が掛かってきた。
これまでも何度か警察に電話をしていたジャスティンはかけ直してもらえたことに安堵して、相手にどこに避難するかを告げる。
図書館へと逃げ込んだジャスティンだったが、電話の向こうから聞こえたのは「クリスティクリスティクリスティ。メンテナンス室の番号は大学の至る所に書いてある」と言うあの女の声だった。
隠れた場所を自ら教えてしまったことを知ったジャスティンは絶望するが、機転をきかせ、その携帯電話でタイマーをセット。
追ってきた集団をそちらへ誘き寄せる為に使う。

外へ出ると車の音がして、見るとそれはアーロンだった。
しかしアーロンはジャスティンに気が付かない。
アーロンは、ジャスティンを探す。
すると帽子姿のジャスティンを見つける。
そちらへ寄ると、後ろからジャスティンの声。
帽子をかぶってジャスティンのフリをしていたのはあの女だったのだ。
ジャスティンの方へ寄ろうとしたところ、柱の影から集団の一人が出て来てアーロンは殺されてしまう。

ここでジャスティンの表情に恐怖ではなく、怒りが。
アーロンの車へと走ったジャスティンはそれに乗り込む。
後を追って集団の一人がボンネットに飛び乗りガラスを破る。
しかし今までのジャスティンとは違う。
ボンネットに一人を乗せたまま壁に激突。
車と壁に挟まれて一人は絶命した。

車が動かなくなった為、降りて逃げる。
ここからジャスティンの復讐劇が始まる。





そんなわけで、後半は主人公無双が始まるよ。
早朝ランニングやプールのシーンは重要で、あれがあるから逃げ回る体力があることを示唆してるし、プールは潜水して敵を躱すってのがある。
潜水して躱した後、別の部屋に行っている間に、(恐らく)ポンプを使い、誰かが潜っているように気泡を上げて敵を誘き寄せ、鍵で傷を合わせたあとそのままプールに飛び込み、その中で相手のバットを使い首締め。
気絶してる間に失血死を狙ったと思われ。

次はシャワールーム。
4個のブースがあるそこでジャスティンの啜り泣く声がして、ナイフを持った男がカーテンを開けるんだけどそこにあったのはICレコーダー。
アーロンの「愛してる」を聞いた後に録音した自分の啜り泣く声を流してた。
その後ろのカーテンが開き、即席の釘バットで後頭部を一撃したのはジャスティン。
倒れ込んだ相手の仮面を取り、その顔を涙ながらに見つめた後、相手の持っていた携帯電話が鳴り、操作して女に連絡を取る。
「殺したか?」とチャットが入った為、「殺した」と返すと「引き揚げよう」と来たので「すぐ行く」と返し、先程殺した男の服を着て成り済まし、女が待つ車へ。
開いていた窓から女に粉末を放ち、対峙したジャスティンは女がナイフで襲って来る前に更に粉末を放つ。
すると化学反応により(冒頭の授業シーンで習ってた!)女は燃え始め、そのまま焼死。
ジャスティンは女子大生殺害事件の唯一の生存者となった。

が、「ジャスティンは死んだ。私はこれからクリスティ」とモノローグが入り、ジャスティンが渡した犯人たちの携帯電話から「クリスティを殺す会」的な組織の存在が明るみになり、それは何個もチームがあることが報じられてスタッフロールへ。

最後におまけがあって、女子大生が買い物を終えて家に帰ろうとするとその背後から「クリスティを殺す会」の一人が女子大生を殺そうとするんだけど、横から迷彩の人が走って来てぶつかる感じに暗転する。
これ、多分ジャスティンだと思う。
「クリスティ狩り」狩りになったんだろうな。

そんなわけでクリスティ、面白かったよ。
主人公が無双するの楽しい。
なかなかドキドキする演出も多かったしね。
途中までは同大学内でいじめになってて、ニコルとか早く帰ったフリしてジャスティンを殺そうとしたんじゃ……とか思ってしまったわ。
ごめんな。
全然関係なかった。普通にいい人。

ジャスティンは「いい車ね」のときに「友達のよ」と言ったらどうなってたんだろう、とか、色々想像すると尚面白い。
クリスティに選ばれるのは何の苦労もしてなさそうな女子大生。
いい男がいて、いい車に乗ってて、いい大学に通ってて、いい髪の毛をしてて、みたいな。
当てはまれば誰でもいい。

ジャスティンがバカじゃないのがよかったかな。
サスペンス スリラー
2019/12/26