星のひかりにさよならを
数多の星々が犇めき輝きを放つ広い宇宙の下でわたしはカレと出会いました。その日は一段と寒く ふわふわと淡い雪が降り注いでいたのを覚えています。
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急に姿を見せたと思えば、ふらっと居なくなってしまう。無表情で言動が読めず大事なことには一切答えてくれないような人。
どこが好きかと聞かれればたくさん出てくるけれどいつから好きなのかと聞かれると正直返答に困ってましまいます。
それくらい自然に いつの間にか当たり前に、わたしの生活へとカレは溶け込んできました。
幸せです。言うまでもなく。恐ろしいと感じる瞬間があるほど幸せを感じています。人生で一番幸福感に包まれていると断言できるほどの幸福に包まれその中をただひたすらにさまよっている、そんな感覚に陥って抜け出せません。
ですが幸せを感じれば感じるほどわたしの願いは酷く大きくなってしまいました。
はじめはカレの傍に居られるだけで良かった。カレを感じられるだけで良かった。
声を聞けなくてもカレの瞳に映らなくても満足出来ていたはずなのに今となっては カレが瞳に映すのはわたしだけがいい、カレが耳にするのはわたしの声だけであって欲しい、カレが全てを投げ出してでも一緒にいたいと願うのはわたしだけがいい。わたしの最後は全てカレで彩られカレの最後は全てわたしが独占していたい そう思うようになっています。
現状で満足しなくてはならないはずのこの恋心は時間とともに肥大化し留まることを知らぬようにまだ成長し続けています。
私が腹に抱えたこの想いを伝えてもきっとカレは受け入れてくれることでしょう。困った顔をして「あんたがそう言うなら」と笑ってくれることでしょう。でもわたしはあなたにそんな顔をして欲しいわけではないのです。
カレと出会って自分が愛情にこんなにも貪欲になれることを知りました。カレと出会って今までの私が覆されました。
カレに陰を落とす闇さえも美しいと、そう感じてしまうおかしなわたしはきっとカレには不釣り合い、ですがこの場でだけは、ただセイヤの隣で永遠を夢みて笑っていたいのです。
この恋心の行く末がどうであれ わたしはカレに身も心も捧げると広い宇宙の星々に誓いました。カレの陰をわたしが飲み干してしまえますように、あわよくばわたしの身勝手でおかしな願望が叶いますように。
どうか見守っていてください。