ポッキーの日
ポリポリとチョコレートがコーティングされた棒を食べる。リズム感とすぐ食べれるお手軽感がやめられなくてすでに3本目だ。
そして、横にいるエースがさっきからずっと見てくるのがすごく気になる。私の顔に何かついてるんだろうか。
「なに?」
「や、なんでもない」
頬杖を付いて見つめていたエースは、私がそう聞くとぷいっと向こうを向いてしまった。エースが何をしたいのか分からなくて頭にはてなマークがどんどん増えていく。
3本目を食べ終わり、4本目を手に取る。そして口に含んで咀嚼した時にふと思った。もしかして、これが欲しいのかな?
「えーす、食べる?」
そっぽを向いたままのエースに、それを咥えたまま聞く。こっちを見たエースに、ん、と口に咥えたそれを顔に向ける。持ち手の部分だからチョコレートついてないけど。
じっと私の口に咥えられたそれを見つめている。何か考えているようだけど、ちょっとこれ恥ずかしいから早く何か言ってほしい。
「だー!お前ほんと、そういうとこ!」
いきなり大きな声を出されてビクッと肩が揺れる。少しだけキレ気味なエースは頭をガシガシとかくとチョコレートの付いていない持ち手部分に齧りついた。
びっくりして放心していると、ポリポリと勢い良く食べていくエースの顔がどんどん近づいてくる。
やばい、これキスしちゃう。
そう思った時にはもう目の前はエースの顔でいっぱいだった。ポキッと最後の一口を口に入れたあと、エースの唇が私の唇と合わさった。
数秒、触れ合うだけのキスをした後に唇が離されてぺろっと舐められた。
「ほんと、オレ以外にそういうことすんなよ」
近づいた距離は離れることがなく、こつんとおでこ同士をくっつけさせたエースがそう言った。
「エース以外にする予定ないもん」
「あったら困るっつーの」