Corona.after story 後書き
 Corona本編、そして続編までご覧頂きありがとうございました。美しい悲恋を目指し書いたものでしたが、やはりハッピーエンドを書きたい思いが強くあり、この続編を書かせていただきました。

 当初は本編から分岐させようとしていたのですが、本編での流れも変えず、なるべく原作との相違は避けたい(本編でのレイチェルが夢主の代わりにシエルを産んだという設定。分岐後夢主に双子を産んでもらってもよかったのですが、そこの設定が上手く作用しない気がしました。かといって年子にするのも違うし...)。そんなわけで、続編という形をとらせていただきました。
 しかしヴィンセントは妻子ある身だし、どうすれば上手くまとまるだろうと考えた結果シエルと形だけの愛を誓わせるというのに辿り着きました。普通に考えれば恐ろしい話であり、真っ直ぐに生きてきた夢主には到底似合わない道ではありますが、この形をとらせていただきました。どんな悪女にでもなってやると言った通り、ヴィンセントはもとからわたしのだから返してもらっただけ、なんてちょっとホラーな展開になってしまい一瞬夢主の性格が迷子になった予感もしましたが、最後は上手くまとめられたのではないかと思います。
 変わらずレイチェルに悪いことをしている、人の道を外れた行動をとっているという気持ちはあり、レイチェルに不幸になって欲しいわけでもありません。しかしヴィンセントから離れることは出来ない。だからあんな手紙を送ったのです。この手紙で夢主の性格に変わりがなく優しい心根を持っていることの証明と、そしてレイチェルの救済が出来たかと思います。ですから、登場しないもののレイチェルは漸く結ばれ愛の結晶を手に入れた二人を泣いて祝福してくれたことでしょう。夢主はレイチェルにとって憧れの人でもありますから。
 ちなみに産まれた子は男児でシエルも、ラッキー、これで双子の弟とたくさん遊べるよと喜んだわけです。弟は勿論ファントム社の敏腕社長ではありますが、原作の悲劇は無いわけで、幼い頃のまま物静かで怖がりな子です。今後原作にて名前の公表があれば、当作品でも弟記載からその名前に修正したいと思います。

 長々と記しましたが、これでCorona完全完結です。突発的に思いつき短編など投稿するかもしれませんが、今のところ全く降りてきませんので、これで終わりかと思います。
 お読みくださった皆様、あたたかなメッセージをくださった皆様、誠にありがとうございました。ふと思い出し、読み返していただける作品となったならば嬉しい限りです。


赤いカーネーション
あなたに逢いたくて堪らない / 深い愛



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