
Bookso beautiful yet terrific.
ハーツラビュル寮の談話室に行くと、エースを中心に寮生達が集まっていた。
「すっげーな!エースの姉ちゃん!」
「でしょでしょー!弟の俺が言うのもあれだけどさ。俺に似て超美人!そして若くして超人気店のパティシエ!めっちゃくちゃ凄い俺の誇りなんだよね!」
どうやら、話の内容からしてエースのお姉さんのことらしい。
トレイは談話室に足を向けて、輪の中心にいるエースの元へ行く。エースは雑誌のページを開いて周りに見せびらかしながらトレイに振り向いた。
「あ!トレイ先輩!これ見てくださいよ!」
トレイが何かを言う前にエースは誇らしげに雑誌のページを見せてくる。トレイが屈んで雑誌を覗き込むと、そこにはエースと似た顔立ちの女性の写真と特集記事が書かれていた。彗星の如く現れた新進気鋭のパティシエ、トラッポラさん。という見出しで。
「凄いな。若くして、麓の街で超人気の菓子店を営むパティシエか」
「でしょでしょー!俺の姉ちゃんなんですよ!もう優しくて、美人で、お淑やかで、頭が良くて、料理上手!俺の自慢の姉ちゃんなんです!」
「お姉さんにベタ惚れだな」
あまりにも自分の姉を褒めちぎるエースに対し、トレイは苦笑いを浮かべる。でも確かに、誇れる身内がいるのは良いことだと思う。
トレイは雑誌から顔を上げて、そうだと思いつく。せっかく麓の街で店を開いているのならば一度行ってみるのも良いだろう。
「よし。週末、みんなでエースのお姉さんの店に行ってみるか」
「マジ!?行く行く!!!行きます!!!姉ちゃん、俺が来たらびっくりするだろうなあ」
トレイの提案にガッツポーズを決めるエースの姿に、トレイは微笑ましく思った。
自分ん家とは違うケーキ屋さんに行くのも良い機会だとトレイは思うのだった。
2023.01.17