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「どういうつもりだ?」

 え?と思う間もなくカールに掴まれた手首がぎりぎりと締められていった。見た目からは想像つかない力の強さに私は眉を寄せる。しかし、カールは私の反応を見ても気にする様子もなくさらに続けた。

「君は僕のものだったはずだ。にもかかわらず、他の男と和気藹々と話すのは関心しないねー」

カールの言葉に、つい首を傾げたくなった。
 僕のもの?他の男?それって私とカールの関係が深い関係で、私が浮気したってこと?え?どういうこと?
 頭の中で次から次へと疑問が湧いてくるが、カールの様子からして言える雰囲気ではなかった。私は何故こうなったのか必死に考えるが、残念ながら思い当たる節はない。

「弁明はあるかい?」

いや、弁明だらけだわ。と、言ってやりたいが一先ず我慢する。私はうーんと首を傾げてから、角を立てない程度に正直な気持ちを話すことに決めた。

「心配してくれてありがとう。次からは気をつけるよ。でも、私とカールってそういう関係だったかな?そんなはずはないと思うんだけど」

「理解したようで安心したよ。気をつけたまえ。次はないからねー」

私の話を最後まで聞く気はないようで、注告らしき言葉を言ったカールがようやく私の手首を離してくれた。いや、この場合は忠告と言っていい気がする。

「さて。お説教はここまでだ。今日は君に大事な用事があって来たんだ」

「用事?」

「結婚式はいつにしようかと思ってね」

「結婚式!?」

「君のウェディングドレスを早く仕立てさせないといけないからねー」

驚きに口をぱくぱくさせる私を見てカールはとっても楽しそうだった。
 ふと、カールが何かを思い出したように声を上げ、そして私を呼ぶ。

「少し、屈んでくれないか?」

何だろう?と思いつつも言われた通りにすると、すかさず私の側に来たカールが背伸びをする。そのままかわいらしいリップ音と共に私の頬に柔らかいものが押しつけられた。

「愛してるよ」

 私と目を合わせたカールがふっと笑う。そのおかげで、私はますます困惑するしかなかった。

2023.03.01