Bookso beautiful yet terrific.

 自意識過剰と思われるかもしれないが、最近アズール先輩とよく目が合う気がした。視線を感じてそちらを見ると、必ずと言っていいほどアズール先輩がこちらを見ている。
 だから、勇気を振り絞って、今度は私からアズール先輩を見つけることにした。自意識過剰ではなく、アズール先輩が本当に私に用事があるなら、私といち早く目を合わせれば何か言ってくるだろう。


 さて。作戦決行の日。中庭のベンチに座ってジェイド先輩とフロイド先輩と談笑というわりには不適な笑みを浮かべるアズール先輩の姿を見つけた。私は一緒にいたエースとデュースとグリムの話をそこそこにあからさまにアズール先輩に向かって視線を向ける。すると、あまりにもガン見していたせいかアズール先輩の視線が私を捉えた。
 アズール先輩は私の顔を見た瞬間、固まる。その肩をジェイド先輩とフロイド先輩がニヤニヤしながらバシバシと叩いている。何を話しているかは分からないが。

「おーい、監督生。もう行こうぜ」

 エースに声をかけられてハッとした私はアズール先輩から視線を外して、先に歩き出したエースとデュースとグリムのあとを追う。何も言われないし自意識過剰だったのかな?と思った時だった。

「監督生さん!!!待って!!!」

 普段とは想像もつかないアズール先輩の大きな声に私は勿論、エースとデュースとグリムも足を止めた。そんな私達の元へ、アズール先輩がずんずんと歩みを進めてやって来る。それから、私に向き直った。

「ずっと、あなたに伝えたいことがありました」

アズール先輩の真剣な表情に私は息を呑む。緊張感が高まる中、アズール先輩がさらに続けた。

「僕と、結婚してください!」

すっと右手を差し出したまま頭を下げるアズール先輩の姿に、私は何を言われたのか理解できず固まった。
 あまりにも予想外の展開に、私の代わりにエースとデュースとグリムが叫んだのは言うまでもない。

2023.03.01