
Bookso beautiful yet terrific.
入社式を終え、初出勤を迎えた。配属された部署で、教育係の上司と出会い、何人かの同期と連絡先を交換したり。それはもうドキドキの1日だった。
そんな神経を擦り減らした1日を終えて家に帰宅すると、玄関で蹲るベルガーの姿を見つけた。
「え!?ベルガー!?具合悪いの!?」
「なーんか頭いってえし」
「まさか拾い食いしたの!?何しちゃったの!?」
私は急いで靴を脱ぎ捨てて蹲るベルガーの目の前に行ってしゃがむ。その瞬間、バッと顔を上げたベルガーが両手を伸ばして私を抱きしめてきた。
「おかえり!!!びっくりした?な?びっくりしただろ?」
「びっくりというより心配したよ」
「俺も心配した」
ぎゅうと抱きしめた腕に力が加わる。急にしおらしくなったりハイテンションになったりするベルガーについて行けず私は首を傾げた。
「結局頭は痛くないの?」
「騙されてやんのー!でも、心配したのはマジ」
「何故?」
「おまえ。すっげえ暗い顔して仕事行ったし」
ベルガーの言葉に、私はハッとした。確かに、初出勤を迎えた今朝は、緊張と不安でいっぱいで食事も喉を通らなかった。
私はベルガーの背中に両手を回す。それからぎゅうと力いっぱい抱きしめ返した。
「心配してくれてありがとう。でも、大丈夫。私、これから頑張るね」
「あんまり無理すんなよ。おまえが元気ないのはやだ」
ぎゅうぎゅうと抱きしめる力がさらに加わってくる。ベルガーの優しさに私は頬を緩ませてから頷いたのだった。
2023.04.27