
Bookso beautiful yet terrific.
長い妊娠生活を経て、ようやく赤ちゃんを出産した。産まれた赤ちゃんは元気いっぱい。これからの成長が楽しみである。
私の産後の処置も終わり、その隣で産まれたばかりの赤ちゃんと対面する夫と、夫を差し置いて我が子だと言わんばかりに極自然と赤ちゃんを抱っこするカールがいた。
「マスターの子供なのだから、当然僕の子でもあるよねー。お!よしよし。君の泣き声は立派だ。君は将来皇帝の椅子に座る素質があるようだね」
なんて言いながらカールは赤ちゃんをあやしている。看護師さんに、息子さんは素敵なお兄ちゃんになりますね!と言われるが、出産直後のせいでツッコミを入れる元気もない。
一通り赤ちゃんをかわいがったカールは、私の身体に障るからと夫にもう帰るよう促した。そして、私にも労いの言葉をかけた。
「よく頑張ったね。君も赤ん坊も無事でよかったよ。新生児の世話で休めないと思うが、あまり無理はしないように。君が帰ってきたら、僕が全力でサポートするから安心していい。君の夫と一緒に父親学級にも通ったし育児本も読み込んでいる。任せてくれ」
それ、皇帝に頼んでいいの?色んな意味で大丈夫?と思うが、当のカールはやる気満々だ。あの雰囲気だと、夫の他にもローレンツも呼びつけて育児に取り掛かりそうだ。
だけど、心強いことには変わりない。私は力尽きた手を何とか動かして手を上げてみせる。それから、ありがとうと頬を緩ませたのだった。
2023.04.27