Bookso beautiful yet terrific.

 模試の判定は今回は目標点をクリアした。だけど、まだまだ油断はできない。最低でもこの学力をキープしなければ希望する大学に受からないのだから。
 眉間に皺を寄せながら本屋に行き、参考書を買い足す。大学受験までの道のりを頭の中に思い描いては暗い気持ちのまま自宅へ帰ろと足を向けた時だった。

「Hi!マスター!今帰り?俺もなんだ!一緒に帰ろうぜ!」

屈託のない笑顔を浮かべて私を見下ろすジョージの姿に私は足を止める。私の手からさっと荷物を取ったジョージはにこにこ顔のまま先へ進むよう私を促した。

「早く帰ろうぜ!俺、今日はマスターにお土産あるんだ!シャルルと一緒にすっげえ人気のお店に並んでマカロンを買ったんだ。な?楽しみだろ?」

ジョージの言葉に私が頷いたのを確認してから、ジョージは私と一緒に並んで帰路を歩いた。
 ジョージが話す雑談に相槌を打ちながら自宅までの道のりを歩き続ける。そろそろ我が家が見えて来た辺りで、ジョージが急に足を止めた。

「あのさ、」

ジョージにつられて私も足を止めてジョージを見上げる。ジョージは少し考え込むような表情を浮かべてから、私に向き直った。

「今がマスターの大事な時期だって知ってる。だから俺は、無責任に頑張れとか無理しないでって言えない。だけど、」

ジョージがじっと私と目を合わせた。まっすぐに私の目を見つめてから、ジョージは眉を下げて頬を緩めた。

「俺はマスターの1番の味方だし応援団長だから!たまには頼ってくれよな!」

ジョージの言葉に、私の心が少しだけ軽くなった。現状、不安や心配が全て解消されたわけではないが、ジョージのまっすぐな気遣いに救われたのは事実だ。

「ありがとう」

ジョージに返しながら、私の頬が緩む。そんな私の表情を見たジョージは、力強く頷いたのだった。

2023.05.03