
Bookso beautiful yet terrific.
士官学校の敷地内にはとっても大きな噴水広場がある。その噴水は地面からシャワーのように水が出る仕組みになっており、毎年この時季になると士官学校の生徒達が水の中へ飛び込んでいるのが恒例だ。
あまりの暑さに我慢できなくなった私も、ついにその場にベストやら軍靴を脱ぎ捨てて薄着で噴水の中へ飛び込んだ。ちなみに、噴水広場では既に生徒達が水遊びに興じている。
「水遊びって、ガキかよ」
あからさまに嫌そうな声を出すライク・ツーに気がつき、私はびしょ濡れのままライク・ツーに顔を向ける。
「ライク・ツーも、どう?」
「焼けるからぜってー無理!!!」
私の誘いに力いっぱい否定するライク・ツーに対し私は苦笑いするしかない。そんな私の元へズンズンと大股でやってきたライク・ツーは、おもむろに手を伸ばしては私の腕を掴んでぐいっと強く引っ張ってきた。
「さっさと戻るぞ」
「何故?」
「おまえ正気か?」
深々と溜息を吐くライク・ツーに対して私は首を傾げるしかない。しかし、ライク・ツーは呆れた顔のまま私の耳に口を寄せた。
「濡れて下着が透けてるっつーの」
「みんなそうじゃん。別に気にしないよ」
「だーかーら!!!」
私の顔を眉間に皺を寄せたライク・ツーがギッと睨む。
それから、普段のライク・ツーらしからぬ、それはそれはとても小さな声で言ったのだった。
「俺が嫌なの。少しは分かれよな」
2023.07.23