Bookso beautiful yet terrific.

 WARNINGと示された部屋があった。確か、この部屋は昨日まで普通に資料庫として使えたと思う。というか私が昨日、授業で使う資料を取りにこの部屋に入ったので。
 誰かの悪戯かと一つ小さく息を吐いてからドアノブに触れてガチャリと捻る。すると、何なく扉は開いた。くだらない悪戯にやっぱりと呆れながら私は資料を取りに室内に足を踏み入れる。
 その瞬間、世界がぐにゃりと歪んだ。


 ゆっくりと瞼を持ち上げると、そこはいつも通りの教室だった。クルーウェル先生が授業をして、それをエースやデュースを始めとしたクラスメイト達が真剣な顔つきで話を聞いている。
 先程、私が資料庫に入った気がしたのは無意識のうちに授業中にもかかわらず居眠りしていたせいで夢でも見たのだろうか。周りの雰囲気を見ても何も変わったことがなかった。
 そうして授業が終わり、休み時間になり、気がつけば1日が終わっていた。オンボロ寮に帰路に着くと、すっかりと慣れ親しんだゴースト達からおかえりと出迎えられる。私も、ただいまと返してながら談話室のソファに座った。
 談話室のテーブルの上はずいぶんとすっきりして何もなかった。確か、いつもだったらもっと散らかっていた気がする。何度も言っても、ツナ缶を山積みにして片付けてくれなかった。


 ドンドン!!!ドンドン!!!とノックの音が頭の中に響いた。

「子分ーーー!!!早く開けろ!!!」

その叫び声は、オンボロ寮の外からではなく私の頭の中に直接聞こえた。
 ハッとした私はソファから立ち上がり、勢いよくオンボロ寮を飛び出してはあの資料庫へ向かう。何も変わり映えしない放課後の学園は、私の知ってる世界と同じだった。
 資料庫の前に来た私は走ったままの荒い息のままドアノブを回す。すると、扉の向こうから相棒が飛び込んできた。

「子分!!!心配したんだゾー!!!」

半泣きで私にしがみつくグリムに、私もぎゅうと抱きしめ返した。

「ただいま。グリム」


 WARNINGと示された扉には小さく説明書きがあった。
 この部屋に立ち入ると、あなたから一つ大事なものを失います。それでも、よろしいですか?

2024.03.24
WARNING|女監督生受け版ワンドロワンライ