Bookso beautiful yet terrific.

 久々の日本へ帰国したことを内心ホッとしていた。士官学校にいれば良くも悪くも元世界帝軍の貴銃士だと目立つ。だから、全く気にもしないで、八九さんこんにちは!なんて好意的な態度で接してくれる日本国民に俺は心の拠り所みたいに感じていた。
 空港に到着すれば桜國幕府の関係者達が俺を出迎えてくれた。自衛軍の奴等なんて、また訓練一緒にしましょうね!と気軽に話してくるではないか。相変わらずのあたたかい雰囲気に浸りながら俺は彼女の姿を探す。俺の視線の動きがバレバレだったらしく幕府の人間は笑顔を浮かべながら言ってのけた。

「お嬢様なら、上様と共に八九さんの到着を楽しみに待っていますよ」

それを聞いた瞬間、ぶわっと顔が赤くなる。

「別に、そんなんじゃ、」

しどろもどろに返す言葉に幕府の人間はにこやかに俺を見ている。周りを警護するように歩く自衛軍の奴等も微笑ましいとばかりに笑みを浮かべていた。
 あの高飛車なお嬢様言葉が久々に聞きたい。ただ、それだけ。本当に、それだけの話だ。他意はない。

2022.09.21