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【ただの清掃員？】
落ち葉増えてきたなー。
はば学の校門前に広がる色とりどりの落ち葉を拾い集めては代車に乗せる作業。嫌ではないしむしろ落ち着く仕事に私は大変満足して、このはばたき市が舞台の世界を謳歌している。
そんな秋の夕方時。
「半井さん！」
「ん？」
「明日一緒に学食でご飯ど、どっすか？！」
「えっ…私と？」
「はい！」
元気な男子生徒キラキラと目を輝かせこちらを見ている。辺りを見回しても私以外おらず、間違いなくこの男の子は私に向かって誘ってきたのだ。ただ淡々に清掃の仕事をしていた私に。
「わ、私なんかでよければもちろん、いいよ」
「や、やった！！じゃ、じゃあまた明日の昼に誘いに行きます！！」
＊＊＊
はー。まさか部外者の自分がこの世界の住人から誘われるなんて…。こんな事もあるのか。
箒を片手にしばらく呆気に取られていたころ。
「よぉヒナさん。良かったなぁ生徒から誘われて」
「御影先生。見てたんですね」
作業服を来た御影小次郎先生がやってきた。頬には泥汚れがついている。いつもの園芸部のお庭でもいじっていたのだろう。
…ん？＂良かったなぁ＂？ってさっき言ってた？
嫌味ではないであろう意味に心の中で首を傾げた。
「アイツ、うちのクラスのもんでね。朝から『半井さんに今日こそ…』とか言って緊張してたから気になって見てきたんだよ」
結果は大成功だったみたいだな。と、満足気に笑う御影先生。間近でその人柄に触れているが生徒に大人気なのもよく分かる。こんな生徒思いの先生なかなかいない。
「でも私、教師でもましてや事務員さんでもないのに、いいんでしょうかね」
「たかが清掃員の自分が、って思ってるんだろ」
「はい」
「そうした固定概念が相手の可能性を潰していたら？」
……まさかここでも同じように言われるとは思わなかったな。優しい世界だ。
「……。そうですね、あの子や、生徒さん達に対しても失礼な対応でした。私もいっちょ、学生気分を味わおうと思います」
「おお、いいじゃねぇか。アイツも喜ぶと思うぞ〜」
名前も知らない学生さんからの誘いにはびっくりしたけど、それはこの世界を受け入れてくれたという合図だったのだ。
どこまでも平和で優しく愛しさが溢れてるこの町にずっといたいなぁ。
「御影先生、この落ち葉使って焼き芋作りません？」
「ほーそりゃいい！」
「私のお得意の生徒さん、連れてくるんで。みんなで焼き芋パーティしましょ」
＊
はばたき市のとあるアパートに一人暮らし。
GS3までの内容は把握済み。氷室っち、吾郎と出会えた時は感動で言葉が出なくなったとか。就活生だった時代にトリップしたが舞台ははばたき市。はばたき学園の清掃員を募集しているとのことで迷わずそこへ就職。1歩引いたところでみんなの恋路を見守っている。(とくにカザマ)
＊
「はぁ…」
「大切な幼なじみが見ているのはその隣を歩くスーパーモデルか、こりゃキツいね、風真くん」
「半井さんか」
「はいこれ、飴ちゃん。元気出せとは言わないけど、よかったら」
「…ありがとうございます」
「ただの清掃員だけど、1年2年と見守ってきただけにアレは辛いわね」
「半井さんがそれなら俺のこの気持ちはどうなってるんですかね」
「…。気持ちを整理してから美奈子ちゃんと話をすること、としか言いようがないかな」
七ツ森→←マリィに狂い出すカザマ
＊
「半井さん？」
「？はい、なんですか」
「あの、これ、洗面台に落ちていました」
「！(社員証じゃん…)ごめんね、ありがとう。こんど何かお礼させてほしいな、マリィちゃん」
「え？！マリィ？！」
「ん？マリィって名前じゃないの？」
「あだ名…みたいなもので。ほんとは小波美奈子って名前です」
「小波さんね。甘いものは好き？」
「はい！大好きです」
「ふふー。じゃあ今度あった時にでもお礼させてね」
「おーい美奈子ーそろそろ行こーぜ」
「あ！玲太くん、行くねー！半井さん、またあとで」
「うん、彼氏さんに引き止めちゃってごめんねと」
「彼氏…ではないです！」
「(ふーむ、どうせなら私も学生に戻りたかったな)」
はばたき市にやってきました
＊
「？どうしたの、フリスク」
「(＊ カンバンに何か書いてあるよ)」
「どれどれ」
「―――ご、ごめん！」
ずっどーん
「？！フリスク大丈夫？」
「(＊ いたたた)」
「ご、ごめん！！大丈夫？！僕が遅れちゃったばかりに」
「(？こんなモンスター始めて見た)」
10/10ソーソーリー
＊
※サンフリ(キッズ)
「Hey！Frisk、Sans」
『＊ ヒナ！久しぶり〜！』
「お前さん、何十年ぶりだっていうのにちっとも変わってないないんだな」
「そういうサンズだって。フリスクはすっかり美人なお姉さんになったね」
『＊ うん。それにね、ヒナに紹介したいの』
「こんにちは！」
「え？ちっちゃいフリスクがいるけど、もしかして2人のお子さん？」
『＊ そうだよ』
「やだ可愛い。当時のフリスクを思い出すなぁ。サンズもやるねぇこのこのー」
「…さすが、タイムトラベラーさんはこの状況でもやけに冷静だな」
「いや、子どもにはびっくりしたよ。まーこちらも色々あったしね、でもま、」
「幸せな家庭はどの世界も変わらないね」
＊
「みんなで遠足？」
「(コクコク)」
「いいね、気候も良いし水族館や公園に行ってもいいし、レジャーシート広げてピクニッくもいいし、フリスク、ナイスアイデア」
「(ニコニコ)」
「幸せだねぇ。………ん？私ももちろん幸せだよ」
＊
「アンダインはアルフィーのどこが好きなの？」
「あぁ？！？！？！」
「こわっ、アンダイン、こわ、振り向いた勢いで壁壊さないでよ」
「分かりきったことを聞いてどうする？！何しても可愛いとこにきまってるだろ！まぁ私にしか分からないかわゆいポイントもあるんだけどな！」
「かわゆいポイント…。アンダインも可愛いよね」
「そうだろう！なんたって今日はアルフィーが選んでくれた服だからな！可愛いだろ！！」
「うん、可愛い」
＊
「サンズの好きな食べ物って？」
「赤い飲み物」
「トマトジュース」
「それをドロドロにしたもの」
「超濃いトマトジュース」
「さらにドロドロにしたもの」
「トマトペースト」
「ケチャップだよ」
「うえ…」
＊
「さっき、魔法使ったろ。お前さんはニンゲンとは言えないな」
「魔法を使ってはくだらない事して遊んでる魔女だよ。ある人にはクソモンスとか言われてる」
「オイラも弟から鼻クソモンスって言われたことあるよ」
「酷い言われようね」
「はは、同じモンスター同士歓迎するぜ。オイラはサンズ。あんたの名前は？」
「よろしくサンズ。私はヒナ」
「よろしく、ヒナ」