休み明けは仕事に行きたくない

 年末年始。

 二人ともせっかくの長期休みだからと、好きな物をつまみにダラダラとお酒をのんで、最高に酔っ払った。
 もちろんお酒を飲むだけでは人間としてダメな気がして、初詣に行ってみたり、撮り溜めしていたドラマを一緒に観たり、一緒に何かをしてみた。
 それだけだと息が詰まるから時にはそれぞれが好きなことをして過ごしたり、と最高な時間の過ごし方をした。
しかしそんな最高な時間も無限ではない。

「明日から出勤かぁ…」

 テレビを見ながらボソリと呟くと腰に回された腕がギュッと強まった気がした。
 尾形も離れ難いのだろうか。今日はやたらと抱きしめてくるし、そろそろ自宅に帰らなければならない時間だというのに一向に帰る気配はなかった。

「尾形ぁ、仕事明日からだよ?」

 なんて問えば、ここから通う、とぼそっと耳元で言われた。猫のように甘えてくる彼が可愛くて、思わず回している腕をそっと指でなぞった。するりとその指を取られ、にぎにぎと握りしめられた。
 ……どうやら本当に帰る気はないらしい。
 そもそも年末、酔っ払ってそのままここに来たのだ。スーツ一式もカバンもこの家にある。
 まあ、明日ここから通っても良いか、と思いながら軽く音を立てて頬に唇を寄せた。

HOME