時は、
時代とともに廃れ、現代から薄れようとしている古い趣のある街々。
草が生い茂る土が剥き出しになっていたはずの、油と化合物で覆われてしまった大地。
空気も水も海も、化学物質によって
美しいはずの環境の中に存在する霊妙なるものが、過去へ
しかし、
人々が忘却の彼方へ追い遣ろうとしても、機を窺い忍び寄る。
過去に存在した、悪しきものを
そんな折に、霊妙なる力を持つ者が現れた。
彼等は霊威を振るい、徒人を
霊鬼を恐れず、神威を
しかし、修祓師も過去を忘れている。人の世界と死の世界を調律する者がいることを。
霊魂を正しく救う存在が、霊魂を輪廻へ導いていることを。
修祓師は忘れている。己がただ霊妙なる力を持つだけの、人の身であることを。
全ての因果を