背中
「一週間程で、戻るよ。」
優しい笑みを残し、龍太郎は、仕事に行った。
一週間。
如何とゆう事は無いが、正直、暇である。
昔から、暇で、単調な生活ではあったが、結婚した今も、大して変わりは無かった。広い邸に、手伝い。何も変わりは無かった。
龍太郎は仕事で掛け回り、顔等見ていない。
珈琲を口に含み、外を見た。
筋の伸びた、恰好の良い、龍太郎の背中。部下と話していた。
其の背中を見詰め、目を細めた。
初めて会った時も、背中を最初に見た。
道を歩けば、龍太郎が前に居る。
そして、今は………。
こうして、背中を見詰め、静かに、見送る。
「行ってらっしゃいませ。龍太郎様。」
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