琥珀色した飲み物


珈琲と云う代物を飲んでみました。どちらかと云うと私は紅茶派で、私と云う依りは、加納家が紅茶を愛しております。ですので私も自然と紅茶を愛しております。
琥珀、と云う、琥珀色した髪を持つ少女に惹かれ、珈琲に興味を持ちました。
しかし。
珈琲の一体何処が、琥珀色なのでしょう。
此れはほぼ漆黒。貴女の目の色。
琥珀色等とは、程遠い色合いでは御座居ませんか。寧ろ紅茶の方が、其れに似ていませんか。
いいえ、矢張り、何にも似ていません。
琥珀色は、琥珀色で、琥珀なのです。
私の、愛しい琥珀なのです。
やっとの思いで手に入れた琥珀。又の名をヴィクトリア。
琥珀と云う、欧州で愛される宝石。ヴィクトリアと云う、大英帝國一の女王。
嗚呼、貴女は其の名に相応しい。
貴女は私にとって、宝石であり女王に御座居ました。

「人生とは衰退と繁栄の繰り返しですね。」

琥珀色した飲み物を飲み乍ら、そんな愛を思っております。




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