episode #ページ番号#
じかんよまきもどれ

さて、相手は一体誰なんだろうか。
それなりの実力者らしいから、主要キャラの誰かだったりするのかな?

無傷とはいえ木から落下して意識を失った私を、早々に試合相手に出すなんて、普段の土方さんからしたら考えもつかない。相手を仲間に引き込みたいのだろうか。

女だとばれないように面をかぶって移動。
相手は平助

え、ちょ、まじで意味わかんない。・・・もしかして夢とか?なんか視界が見えづらいし、多分夢だよね・・・?

そう思って目を擦ろうとしたが、すぐに何かとぶつかり、自分が面をつけていることに気付いた。
あれ、私何かぶってるんだ?・・・袴着てて、手には竹刀・・・。てことはかぶってるのって面かなんか?・・・え、私何をしていたんだっけ?

理解が追いつかなくて少しでも状況を理解しようと頭をフル回転させる。とりあえず夢かどうか確認したいからやっぱ一度目を擦っておこう。
自分でも意味が分からない行動だとは思うが、念の為・・・、と面を外そうと総司の所へ足を進めながら面へと手を掛けた。その瞬間、後ろから鬼気迫る気配を察知し、咄嗟に握っていた竹刀をその気配に思い切りなぎ払った。

―――が、迫ってきた相手を目で捉えた瞬間、深く後悔した。

しかし竹刀は止まらず相手の腹部にそれはそれは綺麗に直撃した。遠心力の加わった重たい一撃で体は吹き飛び、そのまま壁に背中から激突する。ずるずると凭れ掛かかるように体が沈んで座り込む様子が酷くゆっくりに見えた。



「うわっ、容赦ないね」



横から聞こえる総司の声を無視して彼の元へ大急ぎで駆け寄る。

・・・・・・この際、なんでこんな事になっているのかどうでも良い。
今はそんな事どうでも良いから、"推し"を・・・っ、



「平助・・・っ!!!」



"推し"をぶちのめす前に時間を巻き戻してくれ・・・!!!!