愛してくれる人

こーゆう時、ラブホじゃなくて普通のシティホテルを選ぶ辺り、エルヴィンが余計に素敵に思えてしまう。
余裕のないオトコなら部屋に入るなり押し倒したりするんだろうなぁなんて思うけど、エルヴィンはゆっくりとお風呂のお湯をために行った。
窓際に立って、夜景を見下ろしていたわたしを、いつの間にか後ろに来ていたエルヴィンがそっと抱きしめる。

「怖くないか?」

耳元で囁くエルヴィンに、首を横に振る。
この前の七海さんの時とは違う、この感情。
杏寿郎の事はもう忘れろ、ハル。
これからはこの人を見ていくんだ、ハル。
この人を信じろ、ハル。

「…エルヴィン」

「愛してる、ハル…」

頬に触れる大きな手がわたしの唇をなぞって、その跡を辿るようにエルヴィンの唇が重なった。荒々しい訳じゃないのに、舌をニュルリと少し強引に入れ込むエルヴィンの腕にギュッと絡みつく。
舌を吸い込まれて口をあけると、口内を激しく舐めとられる。ゾクゾクするキスに、エルヴィンの腕が服の中に入り込んでブラのホックを外すとニットを捲りあげてそこに舌を絡めた。急に突起を口に含まれて快感が身体を突き抜ける。

「はうぅっ、」

堪えきれず漏れる甘い声にエルヴィンの手が太腿を通ってわたしのそこにたどり着く。スカートの中に手を入れ込むエルヴィンは、下着の上からツーっとなぞった。

「ンッ」

「触れてもいいか?」

胸の突起の上で喋るから息がかかって腰が震える。コクリと一つ頷くと、反対側の胸の突起をちゅうっと吸い付きながら、既に濡れているそこに指を差し込んだ。ガクガクと脚が震える。立ったままそんな事されるなんて今まで初めてで。

「エルヴィン…キスして」

胸元から顔をあげると、わたしをトンっと窓に追い込んだ。指で子宮の中をクチュリとかき混ぜられながらも、舌を絡めるエルヴィンに気持ちが高ぶる。
気持ちが良くて、声が止められなくて、開いた口から唾液が垂れ落ちそうになるも、それを舐めとるエルヴィンがそのまま首筋に強めに吸い付いた。でも指をもう一本増やされて中の壁を擦られると、息が上がる。絶頂がそこまできていて、脚がまた震える。

「ンッ、イッちゃう」

「ふふ、可愛いらしい」

エルヴィンが首筋に2つ目の痕を残した時、わたしの子宮がビクビクと震えた。…こんなに高速で達した事なんて初めてで、荒ぐ呼吸をまだ整えられない。

「本番はこれからだ、ハル」

まだ息の荒いわたしを軽々と横抱きにすると、優しくベッドの上に降ろされた。ネクタイを外して上着を脱ぐエルヴィンに、色気を感じずにはいられない。こんなに気持ちのいいセックスは、初めてで、その夜わたしは自分から「もっと、」と、数度求めてしまったなんて。


翌朝早く着替えにシェアハウスに戻った。
エントランスに入ろうとした時、「ハル、」腕を掴まれる。吃驚して首に巻いていたストールがふわりと落ちた。胸元の開いた肌に見せつけるようにあるその痕を見た杏寿郎は、「朝帰りか?」顔を歪めた。

こんな時に一番逢いたくないと思っていた杏寿郎が目の前に急に現れて…

「うん。わたしを愛してくれる人、見つけたから。…時間ないから離して、」

掴みたいと思っていた腕を、自分から離すしかできないなんて…。
やっぱり大人のになってからの恋は、辛いね。