一つになる時

ガチャガチャと玄関のドアを開けてそのまま靴を脱いだわたし達は寝室へと直行した。何度となくキスを繰り返しながらもベッドに向かう最中も服を脱ぎ捨てていく。
雨に濡れて冷たくなった杏寿郎の身体を温めるように抱きしめるわたしに、「ハルこっちを向け」ペロリと唇を舐められて舌を出す杏寿郎のそれをちゅうっと吸い上げた。目を細めてそのまま深くキスを繰り返すだけでわたし達の息はあがっている。まとわりつく衣服すら邪魔で、キスの合間にスルスルと服を脱いでいくわたし達は直ぐに生まれたての姿でベッドを背に重なった。キュッと指を絡めて尚も舌を絡め合う。このまま身体がピタッとくっついて一つになればいいのに…そう思ってしまう。

「杏寿郎…好き」

「俺も好きだよ」

甘く囁く唇が首筋から耳下へと舐めあげられるとビクンと腰が動く。耳を舌で存分に味わう杏寿郎の肩口に舌を這わせると「クッ」って小さく喘いだ。
絡めていた指がそっと外されて、わたしのピンと勃ってしまっている胸の突起に触れると、それをギュンと摘んだ。

「ハアッ」

漏れた声に杏寿郎が首筋を通って胸の上まで顔を移動させた。

「ずっと触れてみたかった」

「…ずっとって、いつから?」

「え、それは…学生の頃からかな、」

「そんな前から?」

「気持ち悪いか?」

「うううん、嬉しい…」

「なら遠慮はせぬ」

熱を含んだ杏寿郎の瞳が頂上を見入ると、舌をツーっと伸ばしてそのまま口に含んだ。ジュジュっと唾液混じりな胸と突起を何度も口に含んで転がす杏寿郎の背中はだいぶ熱くなって、少し汗ばんでいる。
興奮気味に熱い息を吐き出しながらも左右分け隔てなく胸を舐め回すと「とても柔らかくて癖になりそうだ」なんてオッサンみたいな発言をした。それでもそんな事すら嬉しくて、ふふっと笑うわたしの脚をゆっくりと開かせた。もう下着はつけていないからそこを開けば見えてしまう。

「恥ずかしい…」

「それは俺も同じだ」

ずっとわたしの脚に当たっている杏寿郎の大きなソレ。何度かチラ見したけど、恥ずかしくて直視ができない。
するすると脚の隙間からそこに触れた杏寿郎の指がツプっと子宮の中に挿いりこんだ。くちゅっと耳に入る水音にカアっとなって手で顔を隠した。

「感じてくれて嬉しいよ」

「言わないで」

「言いたいんだ。ハル、顔を見せてくれ、隠さずに。照れてるハルも目に焼き付けたい…」

指を突っ込みながら顔を隠すわたしの手にちゅ、ちゅ、とキスを降らす。手首や肘にも小さなキスを落とす杏寿郎の頬に手で触れて、そのままわたしからキスをした。
触れたのはわたしの方なのに、一瞬でリードが杏寿郎に変わる。舌を絡ませる音と、子宮をかき混ぜる杏寿郎の指から出る水音がわたし達のこの部屋の雑音と化される。

「ハル、もう挿れてもよいか?」

指で一度達したわたしに、優しくそう聞く杏寿郎は、返事なんてしていないのに、ベッド脇にあったゴムを装着している。無言で頷くわたしを一度ギュッと抱きしめると、杏寿郎は一つ大きく息を吐き出すと、わたしの脚を抱えて入口に宛てがたった。数回擦り付けてからゆっくりと中に挿入された杏寿郎のソレ。熱くて指とは違う太さのソレが子宮の中を圧迫する。最奥までゆっくりと挿れこんだ杏寿郎は、「これで俺たちは一つだ」決して戻ることのできないその場所へと、律動を始めた。

「アンッ、アアアンッ…」

腟内を擦られて気持ち良さに声が我慢できない。杏寿郎も荒ぐ呼吸で腰を打ち付けるように奥まで挿れてはギリギリまで引っこ抜く動作を繰り返している。子宮の中は熱くて杏寿郎のソレがぴったりと当てはまっているんじゃないかってくらいに気持ちが良く、何度となく律動を繰り返す杏寿郎の心地良さげな顔を下からずっと見つめていた。ギュッと指を絡めてわたしの上に覆い被さった杏寿郎が絶頂間近で律動を速めた。わたしも目の前が真っ白になって、ビクビクと子宮を締め付けた。そのすぐ後、杏寿郎が「アアアアッ…」吐息混じりの声が漏れて、お尻を震わせる。ドクドクと子宮に杏寿郎の熱が溢れるのを感じた。

こんな幸せなセックスは生まれて初めてだった。