やっと一つに

トサッとベッドを背に川谷を押し倒した。
自分の心臓が爆音を立てているのが分かる。柄にもなく緊張していた。

「夢みたい…幸せです」
「俺もだよ…愛莉…」

下の名で呼ぶと愛莉は幸せそうに涙を零す。それを舌で拭ってそのまま深く口付けた。口内にいる愛莉の舌を追いかけて絡ませる。ベッドの上、繋いだ手に力が込められて愛莉が俺の指をキュッと握った。ただそれだけなのに胸が締め付けられそうなくらいに、彼女を愛おしく思う。

「愛莉…愛してる」
「私も、愛してます…杏寿郎さん」

これは。どうしたもんか…胸が熱くなるのを感じた。好きな人に名を呼ばれるだけで、こんなにも胸が熱く高なるものかと、愛莉に教えて貰ったな。

「すまない、もっと呼んでくれ…」
「はい。杏寿郎さん…好きです。ずっと抱きしめて貰いたかった…もう私以外に気を取られちゃダメですよ?」
「あぁ勿論だ。愛莉以外は見ないよ」
「嬉しい。杏寿郎さん、好き。大好き…」

ぎゅうっと俺の首に腕を回して身体を寄せる愛莉を強く抱きしめる。ふぅと息を吐き出すと目が合ってどちらからともなくまた口付ける。柔らかくて甘い愛莉の唇を舌で舐めるとほんのりと唇を開く。その隙間に俺は自分の舌を入れ込んで彼女の口内を存分に舌で味わう。上顎から歯列をなぞると「ンンンッ、」小さく漏れた愛莉の声にぞくりと身体が反応した。
一枚一枚丁寧に愛莉の着ている服を脱がせてゆく。
下着姿の愛莉は、涙目で顔を真っ赤にして胸元を隠している。それでも背中の下に手を入れて下着を外すとやっぱりそこを隠してしまう。

「愛莉…見せてくれないか」
「…あの、でも私、自信なくて…」
「愛莉俺は、君の全てが見たい…。君の全てを愛したい…」

そんな言い方ずるいです、そう言うと愛莉は目を閉じて胸元を隠していた手を退けた。形のいい乳房に自然と俺の手はそこに伸びていて…

「とても美しい。触れてもいいか」
「はい」

先端に触れるとビクンと愛莉が肩を動かす。ツンと上を向いたそれを指で縁取るように触れると「んうっ」また可愛らしい声をあげた。
そのまま愛莉を見つめるように俺は舌を出してそれをぺろりと一舐めすると「ハアッ、」肩を揺らす。

「気持ちいいか」
「はい、すごく…あの、もっとしてください、もっといっぱい…」
「君は、確信犯だな」

そんな事言われたら止まらなくなってしまう。それでも俺は無我夢中で、愛莉の身体を指と舌で何度も何度も弄り倒してゆく。

「アアアアアアッ、」

一際大きな声と仰け反りに俺は愛莉の脚を開いたそこに指をツプ…と入れ込んだ。ヌメっとした中はトロトロの蜜が流れ出てくる程に溢れていて、それを指で混ぜるようにクチュリと動かす。耳に入る卑猥な水音に自分の呼吸もあがっていくのを感じていた。
間接照明に照れされた愛莉の頬は紅く火照っていて、枕の両サイドを指で辛うじて握りながらも、くねくねと腰を淫らに動かしているその一糸まとわぬ姿は俺の目に焼き付いていく。
頭頂部から滴る俺の汗がポトリと愛莉の腹に落ちては消えてゆく程熱く火照っている。
指を子宮の奥まで入れ込んで中の壁を擦るように動かせば愛莉は口を開けて何度も喘ぐ。手前で勃起しているそれを舌でちゅるりと吸い上げると「やああああっ、イッちゃうっ、」目を閉じて眉根を寄せるから更にもう一度舌で転がしてからちゅるちゅると吸い上げると「イッ!!!!」…ビクビクと腰を揺らして大きく口から息を吐き出した。そのままツーっと愛莉の目から零れ落ちる涙に俺は指を抜いて深く口付けをする。

「もういいだろうか、愛莉の中に入っても」
「…はぁ、杏寿郎さん…きてください…」

不本意ながらリヴァイ部長に頂いたゴムを取り出すと、それを自分自身に装着する。スルスルと下まで下ろして再度愛莉の脚を開かせて入口に宛がった。
恥ずかしいのか口元に手を当てて呼吸を整えている愛莉の上に被さってまた口付けをする。何度しても飽きない、足りない口付けに俺達の口端からは厭らしく垂れた唾液が顎下まで滴り落ちていく。
舌を取り出すと同時に透明の糸が2人を繋いでいる。口元を手の甲で拭うと俺はそのままゆっくりと愛莉の中へと自身を入れ込んでいく。

「…キツいな、愛莉…力を抜いてくれ」
「んうっ、はい…」
「奥まで挿れるぞ、」

コクコクと頷く愛莉の肩を抱いて、ゆっくりと腰を落として最奥へと辿り着いた。きゅうんと身体からそんな声が出そうなくらいの心地良さ、気持ちの良さに俺は一度愛莉を強く抱きしめる。

「やっと一つになれた。愛莉、愛してる」
「杏寿郎さん、嬉しいです。私も愛してます…キスしてください」

口付けを強請ねだる愛莉の舌を吸い上げると子宮の中がキュウっと締め付けられた様だ。口付けをしながらゆっくりと腰を動かしていく。ユラユラと円を描くように律動を始めると、俺の腕にしがみつくように愛莉がギュッと握ると下で仔犬のように可愛らしい声をあげる。そのまま腰を起こした俺は、愛莉の腰を掴んでギリギリまで抜くとそれを一気に最奥まで差し込む。それを繰り返していると自身のそれが限界に近づいているのを感じる。

「杏寿郎さぁっん、気持ちいっ、気持ちいよぉっ」

細い愛莉の身体が俺の律動でブルブルと揺れているその姿はまた堪らなく、これは癖になりそうだ…なんて思っていたが、「愛莉そろそろ」今にも射精しそうなくらいの快感が込み上げてきて、「アンッ、わたしもぉっ!」まるで俺に合わせるかのよう、愛莉が堪えて堪えて「イッ、」キュウンとまた子宮の中を締め付けたから俺も後を追うように動きを止めると、ドクドクとした白い液がゴムの中へ放出された。
ビクビクと余韻に浸る俺たちからは、汗と唾液と精液のなんともいえぬ香りがする。これ程までに心地の良い体験は初めてで、俺は一度自身を抜くと、愛莉を見つめてふわりと抱きしめた。

「順番が逆になってしまったが、川谷愛莉さん。俺と付き合ってほしい」

コツリと額を合わせてそう言うと、愛莉がはにかんで「煉獄杏寿郎さん、私でよければよろしくお願いします」…クスリと2人で顔を見合わせて笑う。

幸せはすぐ傍にあったんだな。


―Fin―