M H A

愛 情 表 現


((幼馴染爆豪との恋))


ガチャンとドアが開いた音に振り返るとすこぶるご機嫌ナナメなかっちゃんが不機嫌に息を漏らす。
雄英高校に通い始めて早数ヶ月。かなりの勢いでヒーローに近づいていっているものの、先はまだまだ長い。雄英に行っていない私は彼がどんな高校生活を送っているのかは分からない。たいてい聞いたところでまともな答えも返ってはこないし。

「毎日飽きもせずよう来んなてめぇは」

ドサッと制服のままベッドに寝転がるかっちゃんは私の幼馴染兼、恋人だ。と言ってもヒーロー志望なかっちゃんにとっては、私なんてお遊び程度の恋愛相手なのかもしれないけれど。それでもこの気性の荒いかっちゃんについていける女なんて私以外にいないと自負している。
ベッドの前に座っていた私の髪にサラりと後ろから触れたかっちゃんは横向きで片腕ついて顔を乗せた体勢でこちらを見ている。

「かっちゃんが帰り遅いから待ってないと逢えないんだもん。帰って私がいたら迷惑?」
「別に」

そう言いながらもかっちゃんの手はまた私のセミロングの髪をサラりと撫でる。こんな日はだいたい学校で嫌な事があった時で、かっちゃんはそれを私に気づかれたくないのか無駄にエロ気を出してくる。だから分かる、この先の展開が。視線をかっちゃんに向けると当たり前に視線が絡む。無言で顔を寄せるかっちゃんにその場で目を閉じると首の後ろに腕を回されると同時、かっちゃんの唇が重なった。数回触れるだけのキスをした後、唇を離したかっちゃんが俯いていて…

「かっちゃん?どうしたの?」
「…なんでもねぇ」

そう言うとくるりと私に背を向けてしまう。
あ、れ?続きは?
こんな事初めてで。かっちゃんの迷える大きな背中にそっと手をかけた。振り向く事なく「なんだよ」ぶっきらぼうな声が届く。

「しないの?続き、」
「…してぇのかよ」

そう言われて黙りこくる。なんだろうかこの感情は。かっちゃんはそもそも自分の心の中にある感情を言葉に出す事は少ない。あったとしてもそれはほとんどが誰かの文句ばかりで、当たり前に甘ったるい台詞などくれた事はない。
だけどもしも今、かっちゃんが苦しいなら吐き出して欲しいし、何かあるなら一緒に抱えたい。怒るかな、これ。これ言ったら怒るだろうな…そう思いながらも私はかっちゃんの背中に置いた手に力を込めた。

出久いずくとなんかあったの?」
「るせぇ、クソナードの名前なんか出すな」

やっぱり。かっちゃんがこーゆう雰囲気になる時はたいてい同じ幼馴染で雄英に通っている無個性だった出久絡みで何かあった時だ。そしてかっちゃんは出久の事が口ではボロクソに言っているけれど、好きに違いない。本人は認めないだろうけど。
あきらかに苛ついているかっちゃんはこーゆう時その苛苛を私で発散させると思っていたけど、今日に限って何もしてはこなくて…

「そっち向かないでこっち向いて」
「あぁん!?」
「せっかくかっちゃんと一緒にいるのに背中なんて向けないでよ」

悔し紛れにそう言うと、かっちゃんはくるりとちゃんとこちらに向き直ってくれる。それから私を見て自嘲的に視線を逸らすと、そっと手を差し出してきた。だからその手を握るとグイッと引っ張られて…ベッドの上、かっちゃんの上に跨る私に下から満足気な笑みを口端に浮かべる。

「てめぇがしてぇんじゃねぇか、」
「むう。かっちゃんこそ今日は大人しいじゃん。いつもなら遠慮もなくえっちするのに」

クリーム色の色素薄い彼の髪は触ると見た目より柔らかく、フワフワとしていて心地好い。指で撫でるとかっちゃんは何とも気まずそうな顔を隠すように視線を逸らした。

「その、なんだ、俺は無理やりとかしとんのか、いつも…」

ごにょごにょって感じ、かっちゃんのダミ声が小さく問う。もしかして、気にしてた?というか、それで出久になんか言われたの?なんかちょっと嬉しいかも。第三者に私の話をしてくれたなら、それはそれで嬉しい。例えそれがたまたまだったとしても。私と会っていない時に、少しでも多く私の事を考えてくれるかっちゃんがいたら、それは凄く嬉しい。

「無理やりされた事は一度もないよ。かっちゃんはいつもなんだかんだで優しくしてくれる」
「そうか、いやそうだろうな、そうに決まってる!」
「え」
「なら遠慮なくしてやるよ」

立場逆転、私の腕を引っ張ったかっちゃんは大魔王みたいな黒い笑顔で私を組み伏せると、それでも優しくキスするから何も言えなくなる。スルスルと服の中に手を差し込むかっちゃんに、頭の中で疑問が浮かぶ。今のやり取りはなんだったの?と。

「かっちゃん…」
「あ?」
「誰に何言われたのか分かんないけど…たまには好きとか言ってくれないの?」

私の言葉に思わずなのか、動きを止めた。あきらかに視線を泳がせるかっちゃんに今度は私が黒い笑みを浮かべる。

「好きって言ってくれたら続きするね」
「はあぁっ!?てめぇ!」
「いーじゃんそれぐらい。いつも言ってくれないんだから」
「んな事、男がベラベラ口にするもんじゃねぇ!言わなくても分かんだろ」

態度で好きだと示してくれているのは分かる。かっちゃんは意外とみんなに優しいけど、私には特別優しい事も分かっている。…分かってるんだけど。

「かっちゃんの言葉でかっちゃんの声で聞きたい。お願い、言って!」

顔の前で両手を合わせて懇願する。そんな私を無視してブラのホックを簡単に外したかっちゃんは肩紐をズラして私をバンザイさせるといつの間にかブラウスの前ボタンは全開で顕になった胸の先端にちゅと口付けた。

「ンッ、」
「気持ちいんだろ?素直に声出せや」
「でも聞こえちゃう」
「安心しろ、ババアは買い物行ってる」

かっちゃんが頭頂部を私に向けることでかっちゃんの舌に翻弄される胸元。それだけで脳がかっちゃんでいっぱいになって、何も考えられなくなっちゃう。ぎゅっと頭を抱えるとかっちゃんに胸の突起をちゅうと吸い上げられて身体がビクビクと揺れ動く。

「名前、脚開けろ。んな力入れんな」
「んう…」
「優しくしてやっから、俺に全部預けろよ」
「ん。かっちゃん…好き」
「あぁ、俺もだ」

仕方ない、今ので許してあげる。だってめちゃくちゃキュンときた。私の言葉にオウム返しだけれど、かっちゃんも私を好きだと言ってくれた事に違いはない。
下着をズラして遠慮なく指を入れ込むかっちゃんはおへその周りを舐めて、ちゅうと穴に舌を入れ込んだ。開いた脚が快感にガクガクと震えている中、ツプと子宮の中の壁を指で擦るかっちゃんに呼吸があがる。
そのままスカートを捲りあげたかっちゃんは、一度私を見ると「すげぇ感じてんじゃねぇか」そう嬉しそうに、いや当然のように笑ってテロテロに光っている指を自分でツーっと舐めて見せる。

「んう、気持ちいい」
「素直にそう言っとけ」

かっちゃんは私の脚をM字に開かせるとズズズとわざとらしく音を立てて中の愛液を吸い上げる。チロチロと舌で子宮の中を舐めるかっちゃんに我慢できずゆらゆらと腰が揺れた。

「ハァッ、ンンンッ…」

声なき声が口から自然と漏れてしまう。楽しむように私の様子を見ながらかっちゃんは舌を存分に使って私の中を更にびしょびしょに濡らしていく。ぷっくりと膨れ上がっているであろう突起を不意にちゅうっと口に含むかっちゃんに、心地良さが絶頂にきて「ひやああああっんんっ、」ビクビクと子宮内をキツく締め上げる。口内がカラカラで喉が痛い。昇天した私をまた満足気に見下ろすと、かっちゃんはベッドから降りてカチャカチャとベルトを外すとスラックスとCKのボクサーパンツを恥じらいもなく下ろした。机の引き出しに買い貯めてあるシルバーボックスから一つゴムを手にし、それを口に咥えてバリっと袋から取り出すと器用にそそり立つ自分のソレにスルスルと嵌めていく。くるりとこちらを向いたかっちゃんはネクタイを片手で外すと、着ていた白いワイシャツのボタンも全て外してそれもベッドの下に脱ぎ捨てた。黒タンクのまま私に跨ってはち切れそうなかっちゃん自身を手に、「挿れんぞ」そう言うとコクリと頷く私を確認してからゆっくりと中に押し込んできた。
ほんのり目を細めて最奥まで挿入したかっちゃんは、一つ息を吐き出すと私にふわりと覆いかぶさった。頬にかかった私の髪を指で優しく退かすかっちゃんは真っ直ぐに私を見て一言呟いたんだ。

「名前が好きだ、バーカ」

…バカは余計だよかっちゃん。こんなタイミングで言うの狡くない?言い返したいのに何も言えないのは泣いてしまいそうだから。声を出したら嗚咽に変わってしまいそうだから。そんな私を見て優しく笑うと「泣き虫だな、たく」ポンと一つ頭を撫でると、ゆっくりと腰を動かし始めた。途端に身体中に走る快感。私の上でほんのり眉を顰めるかっちゃんのこんな顔はこの先誰にも見られたくないと思ってしまう。汗ばんだ背中に手を伸ばせば律動を止めて抱きしめてくれるかっちゃんがたまらなく好き。

「勝己…」

小さく呼ぶと私の頬に手を添えて唇をハムッと甘噛みされてそのまま舌を絡ませる濃厚なキスに愛が溢れる。
ちゅ、と名残惜しくリップ音を鳴らして舌を抜くとそのまま耳朶を一舐めして耳の穴に舌を入れ込んだ。音が遮断されてかっちゃんの舌が這いずり回る音が強烈に鼓膜を刺激して、律動の度にベッドが軋む音に紛れてかっちゃんの熱い吐息が耳にかかる。それだけで子宮がキュンと疼いて中にいるかっちゃんのを締め付ける。

「名前、こっち向け」

かっちゃんの声に顔を向けるとまた激しいキス。舌を存分に絡ませて唾液塗れになった唇を舐めとるかっちゃんは、「イキそうだ」小さく言うと私の腰を掴んで律動を速めた。ポタポタとかっちゃんの顎から落ちる汗が私のお腹に落ちるのを眺めている余裕なんてなくて、悲鳴のような声をあげる私はすぐにかっちゃんをきゆゅうっと締め付けた。

「クッ、」

そのすぐ後、小さな声と共にかっちゃんの動きが止まると目を細めて一点に集中しているのが分かった。出し切ってから私の上にドスンと雪崩てきた。肩を大きく揺らして口呼吸を繰り返すかっちゃんはまた乱れた私の髪を指で整えてくれる。そのまま私の胸の上に顔を乗せると小さく話し出したんだ。

「…彼女いんのかって聞かれてそーゆう話になった。ヤッた事あるかねぇかの話になって…そんな話をしてたらなんか切島に色々突っ込まれて…俺が無理やりしとんじゃねぇかって…それだけだ」

さっきごにょごにょ言ったのはその事だったのかって。

「また出久となんかあって苛苛してるのかと思ってた」
「だから!クソナードの名前は出すなってっんだろ!」
「ふふ、かっちゃん達も普通の男子高生なんだね」
「たまたまだ、クソッ」
「じゃあちゃんと教えてあげなきゃね。ラブラブだよって!」
「言うか、んなこと!」

そう言いながらもかっちゃんの手はまた胸を揉んでいて…

「勝己ー!!あんた名前ちゃんにジュースぐらい出しなさいよー!!」

階段の下から聞こえた光己ママの声に慌てて私の上から飛び降りてクローゼットの服を高速で着るとそれを取りに行った。
光己ママ、いつ帰って来てたんだろ。
…声、聞こえちゃったんじゃないかな、そんな不安を抱えた私に、真っ赤な顔のかっちゃんがカルピスソーダをお盆に乗せて戻ってきたなんて。


-fin-