惚れた弱み
プロヒーローになった恋人の勝己は、毎日遅くまで平和の為に駆けずり回っていた。
先日、久しぶりに雄英の頃の仲間が数人我が家に遊びに来たけれど、ちょうど私は別の用があって顔を出せなかったから、また近いうちに遊びに来てくれたらなぁ〜なんて思っていた。
勝己の溜まった洗濯物を取り出して洗濯機にかける。今日は勝己も早く帰ってこれそうってさっき連絡が来たから私も手料理を振舞おうとキッチンで準備をしていたら、早速玄関のドアが開いて勝己が帰って来た。
「ただいま」
「お帰り勝己!今ご飯作ってるから先にシャワー浴びちゃって」
「おう」
スッと横を通り過ぎる勝己の腕を掴んでそそっと傍に駆け寄る。
「ぎゅーは?」
両手を広げると、ほんの少し面倒そうな顔をするも、トスッと私をその分厚い胸に抱きとめる。どんなに疲れていてもこれがないと嫌だって同棲する時に出した条件だった。それをちゃんと守ってくれている勝己は、見た目より余っ程優しい。
「かっちゃん」
「ん、」
そのままわたしの顔を覗き込むように唇を重ねる勝己に胸の奥がキュンと音を立てる。触れるだけのキスが物足りなくて、ぎゅっと抱きついて唇をハムると勝己の腕が私を強く抱き寄せた。
「ンだ、寂しかったんか?」
「そうじゃないけど、甘えたいの」
「いつもじゃねェか」
フッと笑った勝己は私を壁に追い込んでトンっと手を着く。舐めるように唇に視線を向けて噛み付くみたいなキスを落とした。
正直疲れていてそれどころじゃないって時も多々あるんだろうけど、勝己はこうして私が愛を求めると、必ずそれに答えてくれる。そして勝己にキスをされるだけで、脳内が真っ白になって勝己の事しか考えられなくなる。
「んう、勝己…だめ、」
ニュルりと舌を絡めながらも勝己の手が着ていたTシャツの中に入り込む。ブラの上から胸を揉みだした。だから勝己の分厚い胸を手で押すけど残念ながらビクともしない。それどころかスイッチの入った勝己は、グツグツと煮えているお鍋の火を止めると、私を手前側のシンクの上に抱き上げるとデニム生地のホットパンツから伸びた脚に舌を絡ませていく。
「かっちゃんやだこの格好」
「俺には絶景だ。つか、ンな短けぇパンツ外で着るんじゃねェぞ」
「んッ、着ないよ」
ウエストのボタンを外すと勝己はスッと腰にかけた腕を下に下ろす。下着一枚の私のソコを見てニヤリと舌舐めずりをした。その色っぽさといったら無い。見られているのが恥ずかしいからそこを手で隠そうとすると当たり前に払い退けられた。ほんのり口端を緩めたまま、勝己の指がツーっと下着の上からそこを謎る。それだけでビクンと身体が捩れてしまう。
「かっちゃんやだ」
「嘘つくな、こっちは物欲しそうな顔してやがんぜ」
ツプっと勝己の指が下着をずらして容赦なく子宮の中に押し込まれる。そのまま濡れたそこを指で引っ掻くように上下に動かすから身体に快感が突き上げる。M字に開かれた脚がプルプルと震えているのが分かる。口を閉じて声を出さないようにしているも、勝己の指が高速で中に押し込まれるから自然と声が漏れてしまう。
「おい名前。てめぇどんだけ俺が欲しかったんだ」
ニヤリと楽しそうに笑う勝己は、反対側の手で下着を簡単に脚から引き抜いた。ぱっくりと開いたそこを舌でペロリとひと舐めする勝己の焦らしに身体が震える。涙目で首を横にぶんぶんと振る私に無視を決め込む勝己は、指で開かせた花弁の奥ににゅるりと舌を入れ込んだ。
途端にビクンと身体を揺らす快感が脳に届き、息があがる。気持ち良くておかしくなりそう。シンクについた手にギュッと力を込めようにもなかなか力が入らず後ろに倒れそうになるのを必死で堪える。その間もずっと勝己の舌は子宮内を舐め回していて、高速で動かす舌さばきに呼吸があがる。
「かっちゃっ、気持ちっ、いいっ、」
「知ってらァ」
「ンッ、イッちゃううっ」
ジュジュジュとわざとらしくいやらしい音をたてて吸い込む勝己は、不意にぷっくり顔を出しているであろう突起をチュウッと吸い上げた。途端に子宮の中がキュウンと鳴りそうなくらい縮まってビクビクと下半身を揺らす私を見た勝己は、満足気に手の甲で濡れた口元を拭った。肩を落として大きく呼吸を繰り返す私はもう料理どころじゃない。
でもまだ勝己に一つ言わなきゃいけない事がある。
「風呂入ってくる」
ズボンの上からでも分かる勝己のモリッとしたそれを横目に私はシンクから降りると勝己の腕を掴んだ。
「あ?足りねぇのか?」
機嫌良さげに口端を緩ませる勝己を下からジロリと睨む。
「かっちゃんの部屋にあったんだけど、あれ」
なんだよ?って勝己がリビングのソファーの上に置いてあるそれを目にすると、苦笑い。
「足りないのはかっちゃんの方じゃなくて?」
「ざけんな、こりゃアレだ、上鳴が強引に置いてったんだ。俺の趣味じゃねぇよ」
「…でもこの女、私に似てない?」
指差すそれは、いわゆる大人のDVD。先日雄英の同級生が来た時に誰かが置いていった物だというのは私も分かっている。勝己がこれを自ら買ったとも思えないし。…オトコだから仕方ないのかもしれない。しれないけど…
「似てねぇだろ。名前のが余っ程色っぽい。こんなガキに興味ねぇ」
「へぇ〜ガキなんだ、この子。制服着てるもんね」
これを見て勝己が楽しんだとしたら、それはちょっと悔しい。そもそも彼女いるのにAVって見るもの?
「恋人とAVは別物なんですか?」
「だから、興味ねぇっつってんだろが。文句あんなら上鳴に言えよ」
「見たの?かっちゃんは、」
「は?見てねぇよ」
「本当に?」
「あぁ」
「ならこれ捨てていい?」
「好きにしろ」
そう言うものの、なんとなく後ろ髪引かれるように洗面所へと脚を運ぶ勝己。愛されてない事なんてないし、思った以上に愛情深い人だと付き合って身をもって知る。
「こっちは日に日に好きになってんのに、」
たかがAV一つで無性に虚しくなった。でもだからなのか、上裸の勝己が何故か戻って来て私の手を引く。
「なに?」
「一緒に入ろうや」
「は?いいよ、後でゆっくり入るよ」
「俺が入りてぇんだよ。限界だ、どうにかしろ」
股間に手を添えると、さっきと変わらずモリッとしていて…見つめる先、気まずそうに目を逸らした勝己はボソッと言ったんだ。
「名前以外じゃ勃たねぇから安心しろ」
そんな一言がさも嬉しいなんて。
私だって勝己じゃないと気持ち良くなれない。
捕まえてとっちめてやろうかと思ったけど、結局私は爆豪勝己に弱いんだ。
