貴方の愛を知った日

「納得いかない。なんでここんと毎晩アンタがここにいるのよ、煉獄杏寿郎!!こっちはもう、1ヶ月もリヴァイと逢えていないっつーのに。」

実弥と別れてから二週間が過ぎていた。
そして、ハルと煉獄杏寿郎が付き合いだした事でこの家には煉獄杏寿郎がよく泊まりに来ている。それは別に構わないんだけれど、ーーリヴァイの仕事が忙しくて、LINEや画面越しに会話はしているというものの、生身のリヴァイが足りな過ぎてこのまま干からびてしまうんじゃないかと思う程だ。
加えて、腹立つぐらいにラブラブオーラを放っていやがる二人が憎くて堪らない。

「お姉さん、すまない!だが俺はハルと、」
「黙れ!アンタにお姉さんと呼ばれる筋合いはコレっぽっちもねぇ!!」

「ちょっとユヅキ!!杏寿郎さんに当たらないでよ!自分がリヴァイさんに会えてないからって!!」

煉獄杏寿郎の言葉を遮って悪態をつく私に、更に怒りモードのハルが口にした事は言うなれば図星だった。だからまたリヴァイに逢いたくなる。シェルターを初めてから、これ程までにリヴァイに逢いたいと思ったことなんてない。
どーしよう、泣きそう。見る見る私の目が潤んでいくせいで、ハルも困った様に眉毛を下げた。

「リヴァイに逢いたい。顔が見たい、声が聞きたい、抱きしめられたいーー死にそう。」

こっちが不規則なせいか、なんとなく夜中にメッセージ送ったら迷惑かな?とか考えているうちに猫が吐いたり痙攣したりで時間があっという間に過ぎていた。そんな日々を繰り返していたら、リヴァイと逢った日から1ヶ月が経っていたんだ。

好き…と、リヴァイに伝えたあの日は、それでも私を抱かなかったリヴァイ。抱きしめてキスはしてくれたけれど、それでもちゃんと待つ!そう言ってくれたリヴァイ。だから私はまだリヴァイにちゃんと愛されてはいなかった。それが不安だという訳ではないけれど、愛を持ってリヴァイに触れたいという気持ちが溢れて止まらない。
それなのに肝心のリヴァイは新薬の製作で忙しく、ほとんど研究所に入り浸っていて、休日も返上して仕事をしていた。
一目顔を見る程度じゃ済まされないだろうこの欲求をリヴァイに受け止めて欲しいのに、どうしたもんか。
ソファーの上、膝を抱えてそこに顔を埋めているとテーブルの上、LINEにメッセージが届く。

【休みが取れた、これから行く。起きてるか?】

リヴァイからのメッセージだった。その文字を見ただけで目頭が熱くなって喜びが込み上げる。
時計の針は間もなく日付が変わろうとしていたけれどそんな事はどーでもいい。

【実はもうマンションの下にいる】

リヴァイにだけはルームキーを渡していた。だからコンシェルジュに声なんてかけなくともいつでも入ってこれる。肩にかけたいたパーカーの袖に腕を通すと私はそのままバタバタと廊下を走って玄関を開けた。と同時、目の前にリヴァイの顔が見えて、その胸に勢いよく飛び込んだ。
よろけもせず抱きとめてくれるリヴァイの温もりに包まれて胸の奥がキュっと締め付けられるような感覚だった。

「逢いたかったリヴァイ…」

「あぁ俺もだ。待たせて悪かったな。」

そう言ったリヴァイは私を横抱きにすると、そのまま玄関から続く廊下を歩いて共有のリビングに顔を出した。そこではハルと煉獄杏寿郎がいて、二人で夜な夜なワインなんか飲んじゃっていて。
初対面の煉獄杏寿郎を見たリヴァイは「妹の男か?」なんて軽く聞く。

「あ、うん。」

「うまくいったんだな、よかった。ユヅキがずっと心配していたから」

コツってリヴァイが私の頭を撫でる。だから私はリヴァイの頬に小さく口付けた。早くって意味も込めて。

「これはこれは、お姉さんの恋人か!俺は煉獄杏寿郎、ハルと付き合い始めた。よろしく頼む!」

「リヴァイだ、よろしく。ハル悪いが部屋に篭もる。後のことは頼んだぞ」

「うん。ごゆっくり。ユヅキ、よかったね!」

リヴァイにお姫様抱っこされたままコクリと頷くとリヴァイは私を連れて部屋に入った。
そのまま迷うことなくベッドに優しく下ろされてリヴァイの体重が私に乗っかる。

「心の準備はもういいのか?」

「愛してる」

「っは!煽りやがって、」

優しく頬を撫でていた手が私の手を捕まえて指が絡み合うと同時、甘く濃厚なリヴァイのキスに胸がまたキュンと音を立てた。
1ヶ月ぶりのそれにこれが初めてでもなんでもないのにすごくドキドキしている。
パーカー中のキャミソールの上から背中に回されたリヴァイの指がパチンとホックを外す。それと同時にふわりと抱き起こされて一気にブラごと上半身を纏う服を全て脱ぎ取られた。
空気に触れてビクンとするのと、リヴァイの指先がピンとたっている突起に触れるのとほぼ同時「アンッ、」甘い吐息が口から盛れた。
先端の周りを舌で舐めながら視線をこちらに向けるリヴァイ。私がどんな顔をしているのか見ているリヴァイに激しく羞恥心が沸き起こる。だから目の上を手で交差して顔を隠すと「オイ、なにしてる、見えねぇだろ」って簡単に外されてしまう。
でもだからって恥ずかしさが取れる事もなく、涙目でリヴァイを見つめると「その顔、俺以外に絶対ぇ見せるんじゃねぇぞ、」そう言って私の突起を口に含んだ。

「ハアッ、リヴァイも脱いでよ、」

「ユヅキが脱がせろ」

グイッと腕を引っ張られてベッドの上、リヴァイが手をダランとさせる。当然のように胸元に飛んでくるリヴァイの視線すら恥ずかしいのに愛おしくて。
手を伸ばしてリヴァイの着ていたジャケットを脱がせてベッドの下に落とす。そのまま白いシャツのボタンに手をかけて一つ一つ脱がせていく。
あの頃は気にしてなかったけれど、リヴァイの身体の凄さに今更ながらドキドキする。いくら身長が低くてもリヴァイの身体は完璧なシックスパックで、その腕に、その胸に力いっぱい抱きしめられたら窒息するんじゃないかって思える。
指でツーとリヴァイの身体をなぞると大きくリヴァイが息を吸い込んだ。

「リヴァイ…」

「あぁ?」

「好きよ…」

「ほう」

「あなたを愛してる」

「見くびるな、俺の愛はこんなもんじゃねぇ」

トンと片足でベッドから降りるとリヴァイは脱ぎ捨てたジャケットのポケットから紙を一枚取り出す。それをカサッと私の前に出した。

「サインをしたらすぐに出しに行こう」

初めて見る、婚姻届には既にリヴァイの名前が書いてあって、保証人には叔父さんのケニーさんのサインもしっかりと入っている。

「俺が一生ユヅキを幸せでいさせる。どんな事からも守り、どんな事も受け止める。だから俺を信じてずっと傍にいて欲しい…ーーそれは、嬉し涙と見ていいのだろう?」

触れる指先は温かくて優しい。人を好きになって誰かを愛して涙が溢れる事があるんだと、初めて知った。この人は、どこまでも私って人間を愛してくれるんだって、心から信じられる。
もうリヴァイがいないと、生きていけないじゃない。

「ずっとリヴァイと一緒にいたい。リヴァイを信じてる。」

「安心した。今からユヅキは俺のもんだ。…悪いがこの1ヶ月我慢していた分、抱き潰すからな、」

リヴァイに抱き潰されるなら本望。前開きのシャツをガバりと脱ぎ捨てたリヴァイは、私の後頭部に手を回してそのままベッドに押し倒して唇を貪るように塞いだ。
苦しいぐらいのキスも、リヴァイが味わうように口内を舌で舐めとるその顔がセクシーで目が離せない。キスの合間でほんのり目を開いたリヴァイと目が合うとちゅっとリップ音を鳴らして舌を引き抜いた。

「なんだ、何見てやがる。キスの時は目は閉じるもんだろ?」

「だって、リヴァイがどんな顔でキスしてるのか見たくて…」

「くだらねぇ。ーーが、悪くない。好きなだけ見ておけ」

ちょっとだけ微笑んだリヴァイが私に優しく触れてさっきよりも優しくキスをくれる。

それは初めてじゃないけれど、生まれて初めての感覚のようで…生まれたての姿でリヴァイと抱き合える事がこれ程までに幸せなんだと、身をもって知る。

「リヴァイッ、またイッちゃっ、」

何度目だろうか?
確かにリヴァイは私に1ヶ月分抱き潰すと宣言したけれど、それがこれ程のもんかと。
結婚するからってゴムすら付けることなく、何度もリヴァイに中で出されている。
これで妊娠したら私はリヴァイの赤ちゃんができる…それはそれで嬉しいものなのかもしれない。
でも今はそれどころではない。
私の足を自分の肩にかけてググっと奥まで挿入したリヴァイが、既に頂点を迎えた私の中にズルズルと挿入り混んで激しく律動を繰り返す。イッたばかりの子宮に挿入りこむリヴァイの硬くて熱いモノが全部を刺激して喉から声が漏れる。

「アンッ、アッ、ンンッ、」

「クソッ、締め付けが半端ねぇっ。どうなってんだ、お前の中はっ。」

「んうっ、気持ち?」

「あぁ、最高だ」

さすがのリヴァイも肩を大きく揺らして深く呼吸をしている。「限界だ、」そう言ったリヴァイが私の所にふわりと降りてきて、咄嗟にその首に腕を回した。

「ユヅキ、」

「うん?」

「…死ぬほど愛してる」

「私も。リヴァイを愛してる」

「悪くねぇな」

甘く口付けたリヴァイは、私の肩に噛み付くように顔を埋めた。律動を激しくさせるリヴァイが耳元で大きく呼吸を繰り返して腰を打ち付ける。汗なのかリヴァイの額からポタッと落ちて私を濡らす。
もう喉も枯れて声も出しずらい。限界を超えた先には何があるのだろう?リヴァイとならどこまでもいけると信じるよ。

「クッ、出すぞッ、」

リヴァイの掠れた声にコクコクと抱きつくと、一頻りキスをした後、ギュっと私に抱きついたリヴァイが動きを止めた。ドクドクドクって何度目かの射精が私の中に吐き出された。






「あのね、指輪欲しいっ!婚約指輪!エンゲージリングは別でもいい?」

「あぁ、どっちも買ってやる」

「やったー!じゃあさ、買いに行こ、ね?」

「は?今からか?」

窓の外はまだ真っ暗で。
リヴァイが眠そうな顔でそう聞くから私まで眠気が一気に襲ってきた。

「一眠りしてからでいいや。ねぇリヴァイ…私、リヴァイの愛、分かったよ。」

「当然だ。俺を誰だと思ってる?」

「ふふ、ユヅキのダーリンよ。」

ニコッと笑うと、リヴァイが一瞬息を飲んだように見えた。でもすぐに強烈な睡魔が私たちを纏う…


愛を知らずにいた私は、この日愛を知ったーー




❀貴日❀


-完-