ピオジェ/学パロ/モブ主人公









ピオニーとジェイドさんの二人に会ってからは私の生活は激変した。普段ならバイトもしていない暇な私の生活は家に帰って家事の手伝いをしたりだらだらと怠惰に過ごすのが常だったのが文化祭準備の為に放課後は学校中を駆け回ったり、係の人間を呼び出したり、文化祭の企画の準備を進めたり、と息つく暇すらもなくなっていた。生徒会の7人のメンバーとは特に対立するわけでもなく上手くやれているのが唯一の美点だろうか。
まず会長のピオニー、元々悪い印象は抱いていなかったし実際噂に聞く通りなかなかの自由人だが悪い意味ではないので問題はない。何よりも印象的だったのが敬称付きで呼んだら不機嫌そうな顔をされた事だった。呼び捨てにして嫌な顔をされるならまだ納得もいくが敬称を付けて嫌な顔をされるのは初めての事でさすがに驚いたが今ではすっかり慣れてしまった、とは言っても心の中だけで流石に口に出すときには敬称をつけてしまうので最近は会長、と呼んでいる。これなら敬称をつけなくても抵抗がなく、呼びやすいのだ。
次に副会長のフリングスさん、とても誠実で話しやすい人だ。ピオニーの自由な行動に振り回されている所を見ると少し不憫に思わないこともないが私にはどうしようもないのでいつも見ているだけになっているがジェイドさんが上手くフォローしているので問題ないのだろう。
それから同じく福会長のジェイドさん、こちらも噂通りの人のようで確かに仕事は早いのだが話す言葉の隅々に棘があり何かと喉に引っ掛かる物言いをするがそれは基本的にはからかいがいのある人間にのみ向けられるようで幸いな事に私はその言葉の洗礼を受けた事はない。
そして会計のアニスちゃん、高校生には見えない外見とは裏腹に頭の良い女の子だ。玉の輿目指して頑張っているようなのだがどうにも報われていない。同じ会計のイオンさんとは仲が良いようでよく一緒にいるところを見掛ける。
さらに同じ会計のイオンさん、優しくおっとりとしているが話に流されやすい所がたまに傷なのだそうだ。しかし他のメンバーがきちんと話を聞いている(主にアニスちゃんが)ので問題はない。
書記のガイさんは感じの良い人なのだがあまり関わりがない。正しく言い換えるのなら近寄るとあからさまに避けられるのだ。女性恐怖症らしくそれなら仕方ないとは思うが本当は嫌われているのだろうか、とたまに悩んでしまう。
同じ書記のルークとは仲良くやれている、と思う。何事にも一生懸命取り組めている時点で私からすればすでに尊敬に値するのだが、だからといって必ずしも結果がついてこないのが難点なのだろうか。

正規メンバーはこの7人である。ただ正規メンバーとして名前がでていないだけでほかにもティアさんやナタリアさん、あまり見掛けないがアッシュさんも私同様手伝いをしているようだ。
私の生活は変わった。それと共に普段ならあまり話をしない人に話しかけられるようにもなった。まずクラスではあまり目立ったことをしないタイプの人に話しかけられる事が増えた。これは総じてピオニーとジェイドさんについての噂に関係する事が主だった。特にふたりが交際しているのか否か、についてである。私はこの質問には決まって分からないと答える事にしていた。本人達に直接聞くわけにもいかないので確かめようがないのだが恐らく交際はしているのだろう、と思う。だからといって私個人の勝手な予測を他人に吹聴してまわる趣味はない。
そしてクラスの中でも目立っている多くが化粧の濃い人達である。こちらは主にピオニーさんの事と文化祭についてを聞かれるのだ。前者ならば彼女はいるのか、とか好きな女性のタイプは、だとか第三者にはおおよそ検討のつかないものばかりでいつも曖昧に流している。後者は分かる範囲では答えているのだが突拍子もない事を聞かれた時には少しだけ困ってしまった。
まあとにかく私の生活は変わってしまった。変わってしまった、というと私はなんとなく良くないイメージをもってしまうのだが別にそんなことはなく、私の生活はむしろ以前よりも良いほうに変わっていた。


















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