マッサージ



「……っ、ん、ふ」
 鼻にかかった甘い吐息と時折高く掠れた声が混ざる。
「や、そこ、だめ……」
 わざと擽ったいであろ場所をねちっこい手つきで捏ねては、しれっと返す。
「ちゃんとマッサージしねぇと、疲労回復できないだろ」
「そ……だけど……」
 訓練の後のマッサージ。こんな役得は誰にも譲れないし、感触を味わえるだけ味わいたい。
 細い腰。ふにふにした筋肉の少ない太腿。出来ればその内側も。
「も、もういいよお……」
「ダメだ」
 ぐうと筋肉を押し上げながら両手を足の付け根へ滑らせた。痛みか擽ったさか。ひん、と鳴く声に理性が茹だる。
create 2018/09/25