「島が見えたぞォ〜〜〜!!!!!!」
水平線にうすく見えた輪郭に
すぐに反応してルフィがはしゃぐ。
いつものように船首に座って、
まだ後少し距離はあるというのに、
ソワソワしはじめる。
「やっと島かァ、
そろそろ食料の残りも心許なかったから
ちょうどよかったぜ。
NAMEちゃんは、何か食べたいものある?」
ルフィの声に呼ばれて
島の様子を見ようと甲板に出てきた私は
左斜め後ろから聞こえてきた声に
心臓が飛び出そうになる。
「う〜ん、次の島の特産品ってなんだろうね。
それで作った、サンジのおすすめメニューがいいな」
そう言って、隣に立ったサンジを見上げる。
相変わらず、爆発して体内から飛び出そうな心臓の鼓動は隠しながら。
「いやァ〜そう言われると、腕が鳴るなァ〜」
嬉しそうに笑うサンジ。
あぁ、この笑顔。
表面上はデレっとしてるけど
その目の奥に見えるのは
どんな美味しい料理を作ろうかと考えてる時の
キラキラした少年のような輝き。
「今日の買い出しは誰といくの?」
特に深い意味もなく尋ねると
今回はひさびさの島だから
それぞれみんな用事があって
食料の買い出しは1人で行くという。
私は特に欲しいものもないし
「じゃあ私手伝おうか?」と軽い気持ちで提案した。
口に出すまではどうもなかったのに
口に出した瞬間に、突然緊張が湧き上がってきた。
2人っきりで買い物なんて、デートじゃん!とか
気があるのがバレてめんどくさがれたらどうしよう!とか
普通なら思わないような、ネガティブな発想が
出てくるのは、気持ちがある証拠。
「ホントに??いいの?
結構な量買う予定だから
ハードな買い物になるかもしれないよ。
おれの方は、NAMEちゃんと買い物に行けるんなら
最高だけど」
最後の一言に優しさを感じて、きゅんとした。
そういうとこだぞ、サンジ。
「まかせて!筋トレになってちょうどいいかも」
「それは心強いな。
でもNAMEちゃんはトレーニングなんてしなくても
何かあったらおれが守ってあげるよォ〜♡」
最後はそう言ってくねくねと体を動かしてデレデレした顔になる。
私はこのモードのサンジのおかげで笑えて
気兼ねなく話すことが出来るから
これも優しさなんじゃないかな!?
ってこの前ナミに言ったら
さすがにその考え方はキツいわよと冷たくあしらわれた。
島に到着するまであと少しある、とナミに言われたから
買い出しの準備をと思って女子部屋に戻った。
何を着よう、髪型は大丈夫かな、などと
奮闘してたら、時間はあっという間だった。
なんだかんだで、サンジと2人で行動するのは
私が自分の気持ちを認めてからは初めて。
正直私は今すぐにサンジと
どうこうなりたいという気持ちはない。
というよりも、私はこの一味みんなが大好きで
ずっとみんなで冒険をしていたいから
そのバランスを崩してしまうのが怖いというのが本音。
上手くいけば最高だけど、ダメだった時が最悪じゃん!
こうやって、万が一のことを考えてしまうのも癖。
潜入の時、戦闘の時になると
咄嗟の判断と行動ができるように勘が働くけど
プライベートとなると突然
その辺の勘が全く働いてないのは自覚してる。
「お前らァ〜〜!!!!
島についたぞォ〜〜!!!!!!」
ルフィの声ではっと我に返った。
私は女部屋を出て、甲板へと急ぐ。
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