どうか挟まないで頂きたい
「なーなー、名前ちゃん!」
「名前!」
「だあああもう!う!る!さ!い!」
人が本を読んでいるというのに、この馬鹿と痛いのセット2人。
泥酔して、道端で伸びているのを見かけ親切心から助けたのは確か3ヶ月前。
それからというものあれよあれよという間に名前、住所まで割り出されまとわりつかれている。ほとんど誘導尋問による墓穴を掘ったのは私だけど。
「俺さー、パチンコ買ったんだ!今日は奢っちゃうよ?なんでも好きな物食べに行こーよー」
「おそ松より、俺と出掛けないか?勝利の女神が俺に微笑んだんだ。ふっ…今日は恋の女神も微笑むような気がするんだ…」
「わー痛い、痛いよカラ松ぅ〜やめてー!怖いよ!パチンコ勝っただけのくせに」
「何を痛がる!というか、パチンコで勝ったのはおそ松も同じだろう!」
「喧嘩すんな!うるさい!人の家勝手に上がり込んで兄弟喧嘩するな!てか!本読んでるの!」
「そんな怒んないでよー。だって暇だし、名前ちゃん無視するからさー」
「わ、悪かった名前…そうだ、出前取るか?家でゆっくり本を読みながら食べれるし、気を使わなくていいだろう?」
もういいや…なんか疲れた…
「2人が割り勘で奢ってくれるなら」
「じゃあさ、じゃあさ、寿司取ろう!コンビニで酒も買ってさ!」
「ピザも取ろうぜ。今夜は派手にパーティーだな」
この時の私は想像しなかった。
晩御飯争奪戦が始まることなんて。
back
ALICE+