諦めた答え合わせ


『そんな価値、ない』

そう告げた俺に彼女は酷く顔を歪ませ、目に涙を沢山溜めて一言呟いた。

『何もわかってない…わかろうとしてくれない…酷いよ、カラ松くん』

そのまま去ってしまった彼女を俺は追いかけることが出来なかった。
俺は何か間違えただろうか…しかし傷つけたことは確かだった。
何をわかってないのかすら、俺にはわからなかった。…いや、今もわからない。
もう過去の事だ。なのに、今も泣き顔が離れない。



「んあ…朝か…随分懐かしい夢を見た…」

懐かしく、そして何とも言えない気持ちになる夢だ。切ない、そしてもやもやしたものが胸につかえる。

「フッ…こんなセンチメンタルな朝…孤高と静寂を愛するギルド・ガイな俺にはピッタリだな…」

「いや、意味わかんないから。カラ松、朝からやめてくれない?ていうか、早くしないと朝ごはん食べ損ねるよ。ほら、おそ松兄さんと十四松がもう争奪戦始めてるから。今日は朝から唐揚げだよ」

「なっ、何!?ちょ、俺の分も残し…あぁー…!!」


「はぁ…唐揚げ食べ損ねた…」

「朝から痛いこと言ってるからでしょ。あ、カラ松兄さん、僕ここのお店入りたーい」

「ああ、わかった。俺、あっちの店に用があるからそっち行ってくる。終わったら連絡してくれ、迎えに来る」

「はーい」

朝ごはんを食べ終えトド松と約束していた買い物へ。トド松の方が買い物が長いし、別行動しても問題ないだろう。
斜め向かいの店に入ると、猫の小物を見つけて何となく一松の顔が浮かんだ。…あいつ好きそうだな。買って帰ろう。
そう思い手を伸ばした時だった。

「あ、それ、」

妙に懐かしい声が聞こえて、振り向くとそれは懐かしい人だった。



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