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 朝からネットサーフィンしていたら、面白そうな映画を見つけた。別段目を引くわけではなかったけど、紹介文やらを読んで若干興味が湧いて。普段あまり観ないしな、と気晴らし程度に再生ボタンを押してみた。


 ……まではよかったのに。
 いや、映画自体も良かった。ストーリーにグッときたし登場人物もみんなかっこよかった。実際今ボロボロ泣いてる。……のに。
「おい暴れんな、ブレる」
「暴れてないです!!!というか撮ろうとしないでもらえます……?!?!」
のそのそと起きてきた尾形さんに、泣いているところを見つかり。廊下の方からカメラのシャッター音(しかも連写)が聞こえた頃には時すでに遅し。明らかにスナイパーの腕を無駄に使っているとしか思えない構え方で、写真を撮りまくっていた。
「尾形さ"ん"!!消してく"た"さ"い"っ"て"」
「嫌だね」
「ゔぅ〜〜〜……」
力勝負で勝てるわけもなく、子供をなだめるように軽く押しのけられる。
「ひどい……」
「お前余計泣いてんじゃねぇか」
「半分は尾形さんのせいです!!!!」
必死の抵抗も虚しく、……どころか、ひどくいじわるなカメラマンは、にやにやしながら写真を見せてくる始末。
「ちょっと!!目が!!!つぶれるので!!!それだけは……!!!攻撃力高すぎます!!!」
「ははぁッ、そりゃよかった」
「喜び方がひどい!!」
もうこれは写真を消したところで解決しない(私の心の傷的に)。そう判断して、幼児並みのパンチを尾形さんに食らわせるのをストップした。
「……」
「……あ?…なんだよ、そんなに嫌か?」
「……晩ご飯…………しいたけ……」
「は?」
「晩ご飯にしいたけ料理出すので……」
軽い宣戦布告をした。すると、さっきまで至極楽しそうだった尾形さんの表情が、一気に曇った。どれだけ嫌いなのと少し笑いそうになるけど、ともかく我慢する。
「いや、お前、……冗談だろ」
「ほんとですもん。……嫌なら写真消してください」
「それは無理」
「見事に即答ですね〜〜!!!!!」



 しいたけ(とその他の食材たち)を買いに行こうとしたところを捕まり、その後、謝罪がわりにと二人でランチに行った。
 でもこれってただのお出かけで謝罪がわりにならなくないですか、と言ったものの、華麗にスルー。色々と諦めることにした。



「……写真は?」
「…………消した」
「尾形さん嘘吐くのにとことん向いてないですね」
ここにきて開き直ったのか、私の泣き顔の写真をスマホの壁紙にしたのを意気揚々と見せつけてくる。……尾形さん、よほどしいたけが食べたいみたいだ。今日の晩ご飯はしいたけ鍋かな。



「まあ、私もホーム画面尾形さんの写真にしてますけど」
「は?今すぐ消せ」
「嫌です〜〜〜」









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