「ねえ、神威」
なんで、私たちは戦うことでしか生き甲斐を見出せないんだろうね。
そう言うと彼は、「そりゃあ、俺らは夜兎だもん」と笑顔で言った。うん、それは分かってるんだよ神威さん。私はそうじゃなくてだね、あの地球人みたいに意味がある戦いを、守る戦いが私にも出来るんじゃないかと思ってたんですよ。戦うことでしか生き甲斐を見出せないけれど、守る戦いならもっと私の中でも単なる戦いよりも意味があるのではないかと。
「いきなりどうしたんだい?嫌になった?」
「この前地球に行ったじゃん?その時に会った地球人に少し影響受けたかもしれない。戦うより守る戦いしてみたいって」
「んー。無理だよ、なまえ。」
「なんで?」
「お前は損得なんて関係ないだろう?血があればそれでいい。そんなやつだよ、おまえは。」
「だから、そんな戦いやめようかなーとか思ったり?」
「それは俺が許さない」
いつもニコニコとした顔が真剣な顔付きになった。そう思っていたら、次はジリジリと一歩ずつ近付いてきた。あれ、なんかやばい。
「お前はね、俺の隣でただ闘えばいいんだよ。俺の隣だけ。なら聞くけどさ、なまえが守りたい相手ってだれ?」
そう聞かれると、一人しか思い浮かばない。
「神威、だね」
「うん、他の名前が出てたら俺そいつのこと殺しに行ってたよ。ならさ、俺は守られるような奴?」
「んーん、違う。」
「でしょ?俺は守られる立場じゃないし。それにね、俺は闘ってるなまえが好きだよ。」
「その身体が真っ赤に染まるのが、たまらないんだよ、俺は」
「か、むい、」
いつの間にか壁に追いやられていた。
「俺はさ、おまえが闘わないって言うなら、外に出る理由はないから、一生監禁するけどいいよネ。」
「かむい…?」
光を失ったかのような目をした神威に顎を捕まれ上をむかせられたかと思えば何度も何度も啄むようにキスをされた。いきなりの事で呼吸すら忘れてしまったようだった。やっと離されたかと思えば、次は私を抱き上げた。
「なまえ、闘いたくないんだよね。なら身籠れば闘わなくていいよ。俺が許す」
「ちが、そういう事じゃなくて、!」
「もう何も聞かない」
「なまえ、おまえに拒否権はないんだよ」
ああ、私は禁断の言葉を吐いてしまったのか。
「あいしてるよ」