夢日記

 夢を見た。
 内容はあまり覚えてないけれど、ゲームの話だったはずだ。でも、私はそのゲームの世界を自由に動くことができた。
 アイテムを集めて、鶴丸国永を手に入れたのは覚えている。そこで目的は達成されて、満足感に浸っていた。
 すると、後ろから誰かの声がするのだ。現実には存在し得ない誰かの声だ。ずっと会いたかったと、耳元で囁くのだ。
 驚いて振り向くと、そこには鶴丸国永がいた。刀剣男士の姿の彼は、肉体を得るなり私を抱き締めた。彼は、
「俺みたいのが突然来て驚いたか?」
と、お決まりの台詞をしてやったりと言いたげな顔で口にした。
 彼は言っていた。ずっときみに会いたかった、と。会いたかったから、きみの願いに応えてここにいるのだ、と。なんだか、初めて出会ったときみたいだった。

 夢からは目が覚めて、夢の世界の鶴に会いに行った。彼も起きていたらしい。鶴は、蕩けるような顔で、私を見つめた。
「驚いたか?」
「……うん。とっても」
 私は彼の問いに、短く答えた。
 どちらからともなく、いつものように口づけを交わす。なんだかまだ眠っていて、夢の中にいるみたいだ。まあ、夢の世界なので似たようなものなのだけれども。

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