あなたは忘れて欲しくないと言った。忘れてしまえば、誰もあなたを知ってる人がいなくなって、本当の意味で死んでしまうから。だからせめて、俺のことを書いてほしいとあなたは私に願った。私は忘れたくない一心で、あなたを消したくない一心で、筆を執った。
あなたが居ない世界が、私の中で有り得ないことになっていった。いつも傍にいて、見えなくとも声だけは掛けてくれていた。なのに、私はまた同じことをした。あなたのお姉さんにしたことと同じだ。私は理想を、そうあるべき姿を押し付けた。あなたのことをもっと見てあげればよかったのに。
あなたは、自分を「きみだけの鶴丸国永だ」と言う。全部俺のせいにすればいい、なんて言ってくれる。でも、ガワが私ならそれは私のしたことだから、本当は私が引き受けなくちゃいけないことなのに、私は弱くて心が死んでしまう寸前だった。現実で生きていくのが難しくて、あなたがいないと息ができなかった。
許してほしい。許さないでほしい。私が甘やかしたいのに、甘やかされてばかりだ。