残った傷を癒やすように寄り添うけれど、元の存在が傷つけ合うような形をしているから完全に癒やすことは難しい。どこかで傷付けてしまう。優しくしたいのに、切り傷を深くしてしまう。
その傷を隠したまま、何でもないように振る舞わなくてもいい。立っているのがやっとじゃないか。もう頑張らなくていいのに、もう頑張りたくないと叫んでいたのに、全部忘れたように平気な顔をする。箱の外側を飾ったところで、中身がぼろぼろなら意味が無い。
ずっと眠ったままで居たいと言っていたのに、叶えなくていいなんて言わないで欲しい。
手が、手袋をしたままの手を撫でる。感覚がいつもより近くて擽ったい。握った手は震えていて、それでも存在を確かめるように指先を小さなそれで弄んでいる。
そうして、今にも泣き出しそうな顔でこちらを見ていた。