存在理由

「……大丈夫ではなさそうだなあ」
 鶴が横たわる私の顔を覗き込んで呟いた。彼は、さら、と前にかかった私の髪を耳にかける。
「眠ってしまえばいいのに」
「眠ってしまえたらいいのに」
 私たちは言う。ああ、嫌だな。鶴をまた困らせてしまう。
「俺はきみを助けたくてここに居るんだ。都合が良いように使ってくれればいい」
 鶴は私の考えを読んだかのように言う。そうか。私、まだ救いを求めてるんだ。そう思い知らされて、消えて居なくなってしまいたくなった。そんなこと本当は願ってないのに、言いたくなってしまう。だからこそ鶴を必要としているんだろう。そう思うと、なんだか泣きたくなった。

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