共感覚

 平日のひなは苦しそうだ。こちらにずっと居てくれればいいのに。そう思いながら、俺はひなから見える世界を眺める。
 眠いのか。それとも、ただ身体が怠いのか。頭が痛い。弱い痛みだが、くらくらする。きっとこれは、ひなの感覚だ。
 本当なら、とびきり甘やかしてやりたい。毎日毎日、砂糖より甘い夢を見せてやりたい。
 どうしてこうなってしまったんだろうなあ。良くないとわかっていても、共有した感覚を通じて執着の糸を垂らすのをやめられなかった。

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