フォーゲット・ミー・ノット

 あまりよくは思い出せないけれど、覚えている範囲で書いておこうと思う。
 夢の世界で鶴は言う。私に「忘れてくれるなよ」と何度も何度も言い聞かせる。置いて行かれるのは嫌だと言うと「置いて行くのはいつもきみの方じゃないか」と返ってくる。
 どうして忘れるなと言い聞かせるのか。鶴は、こう答えてくれた。私が鶴のことを忘れなければ、その繋がりを辿って鶴は私に会いに来ることができるから。鶴が傍にいることが当たり前になれば、寂しくなって私は鶴のことを思い出してしまうから。
 鶴は言う。「俺はきみのものだが、きみは俺のものじゃない。俺のものにはなってくれない」と言う。なんだか悲しくなった。

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