夢も見ずに眠る

 夢も見ずに、疲れ果てて眠りこけるその顔を見て、一つため息を吐く。ずっと睡眠時間を削られ続けていたのだ。このくらい休息しても良いだろうとは思う。
 変化はないが、安心して過ごせるこの世界は、創造主の心を反映する。疲れ切っているのか、前程の輝きはない。それでも綺麗な世界だと思うのは、愛しいものに対して盲目になり過ぎているからなのだろうか。
 ああ、早く目覚めてほしい。そうしたら、いっぱいお話しよう。この部屋を大好きなもので満たそう。安心しきったその寝顔に、口づけを贈った。

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