クロコダイルさんはお酒と同じくらい紅茶を好む。香り高いものが特にお好きらしい。最初は淹れ方すら分からなかった私も、今では彼の気分に合わせて茶葉を変えたりする程に上達した。今日はお疲れのようだから、とロイヤルミルクティーを持って行く。
「クロコダイルさん」
「…甘いのは苦手だと言った筈だが」
「たまには良いでしょう?一応控えめにしてありますよ」
カップを置いて、どうぞと促す。渋面のまま、クロコダイルさんは一口。ふくよかな紅茶の香りと、まろやかなミルクの口当たりは、どうやら彼のお気に召したようで、途端に機嫌が良くなった。たまに見せる子供っぽいところが、可愛らしいと思っているのは秘密。
「クハハ、お前の匙加減は丁度良い」
「ふふ、お褒めに与り光栄です」
「……おかわりが欲しい」
「もう、まだ残ってるではありませんか」
カップにはミルクティーが半分くらいある。でも仕方ない、我らが社長の命令は絶対なのだから。おかわりを作りに行こうと歩き出した私の腕を、クロコダイルさんは鉤爪でぐい、と引き寄せた。そのままぽすんと彼の腕の中に閉じ込められる。
「今度は何です?」
「この状況でしらを切るのか、ナマエ?」
「…もう、困った人」
にんまりと吊り上げられた口角に、そっと唇を寄せた。すぐさま貪るように深く口付けられる。葉巻の苦さとミルクティーの甘さが混ざった不思議なキスの味を、これでもかと堪能して。
「……は」
「…ぁ…っ」
「まだ、足りねェだろう?」
「お互い、様…でしょう…?」
「…クハハハ、違いない」
頬を滑る大きな手を感じながら、目を閉じる。貪欲に渇きを癒そうと私を求めてくれるのならば。私も貴方を欲しましょう。…さぁ、もっと貴方をくださいな。
たっぷりとごちそうさま
おかわりはいくらでも
拍手放置文…その四?
たまには甘える社長も良いですよね。
紅茶好きなバロックワークスに萌えを隠せません^^
title thanks:魔女のおはなし
2013/01/12
天倉