目を泳がせ
ながら
抱きしめる

半蔵と私は同郷の出で、所謂幼なじみというやつだ。寡黙な半蔵とお喋りな私だけど、相性は良い(と私は思っている)。





「……ナマエ」

「あ、半蔵」




木の上で一休みしていると、音も無く現れた。珍しく半蔵の方から話しかけてくるなんて、余程緊急な用事か、任務か。



「特に異変は感じないけど侵入者?だとしたらかなりのやり手だねぇ」

「否」

「じゃあ任務?殿直々にお休み貰ったばっかりなんだけど…ま、出番なら仕方無いか」

「それも又、否」



違うの?と問うと、半蔵はふるふると首を横に振る。他に考えつく事と言えば…。



「久々に稽古とか?最近、専ら諜報だったから鈍ってるかもしれないけど…」

「否」

「じゃあ何なのさ…。ただ話をしに来たとかじゃあるまいし」



私としては、真面目な半蔵の事だからそんな訳無いだろうっていう、冗談のつもりで言ったのに。半蔵は少し躊躇いがちにこくりと頷いた。



「まっさか。嘘でしょう?」

「否」

「半蔵、熱でもある?」

「否」



さっきから一言だな。…まぁ、半蔵は親しい間柄になる程、口数が少なくなるみたいなんだけど。それより、何というか、ただ話すだけなんてちょっと困るし焦る。仕事以外の話題で喋らないし。



「えっと…その、うん」

「?」

「や、何か…」



こんな長い時間半蔵と相対するなんて初めてくらいで。いつもみたいにぺらぺら喋れば良いだろうに、こんな時に限って言葉が見つからない。じい、と見つめられて、柄にもなく照れてしまう。



「ナマエ」

「な、何?」

「…」

(何なのよう!)



この時程、半蔵の寡黙さを恨んだ事は無い。いや、そこが好きなんだけど!…ん?好き…?私が、半蔵を?などと自問自答している間に、私は半蔵にぐいっと抱き寄せられていた。





目を泳がせながら抱きしめる
そんな貴方がやっぱり、




(…うん。好きかも。いや、好きだよ半蔵)
(…応)
(いやはや半蔵って思ったより行動派なんだねぇ。…あ、もしかして風魔に焚き付けられ、)
(奴の名を口にするな)
(あぁ…図星なのね)







無双カレンダーの半蔵を軽くビリッとやってしまったので、深い後悔と懺悔の為に、このサイトでは初半蔵夢書いてみました。

…何か、甘夢の書き方忘れました\(^O^)/


本当はとあるネタを使いたかったのですが、この幼なじみヒロインじゃダメだった。

また半蔵リベンジする!


title thanks:静穏


2010/09/05
天倉